今年はキンカメ系!“G1カルテット”に注目

2020年7月1日 05:30

 本格的な夏競馬の開幕に合わせて今年も恒例の集中連載「2歳新種牡馬紹介」をスタートさせる。第1回は各種統計面から今年のルーキーサイヤーの全体像を把握してみたい。

 国内供用による血統登録産駒が今年、北半球暦で初めて2歳を迎えた種牡馬は30頭。10年に一度の当たり年だった昨年に比べて7頭少ないが、各種牡馬の2歳産駒数の合算は逆に前年比114頭増の1422頭となる。6月30日現在、18年生まれの血統登録産駒の総数は7245頭なので“占有率”は約19・6%。これは調査可能な93年以降の最大値である。血統市場は先読み的にポスト・ディープインパクト&キングカメハメハ時代に向けて動いていたということだろう。

 父系別種牡馬数はヘイルトゥリーズン系とミスタープロスペクター系が10頭で並び、ノーザンダンサー系6頭、ナスルーラ系3頭、19世紀前半から別ルートで血をつないできた異系のキャメル系が1頭。父馬単位の最大勢力はキングカメハメハ系で、最多189頭の血統登録産駒を擁するドゥラメンテ以下、リオンディーズ、ホッコータルマエ、ラブリーデイの“G1カルテット”を含む6世代7頭の棚卸的豪華メンバーとなった。対するディープインパクト系は大攻勢だった昨年との比較では控えめの4頭。今年は攻守交代ということかもしれない。産駒数ではモーリスが前記ドゥラメンテに次ぐ2位の176頭。新種牡馬リーディングはマッチレースの様相だ。(サラブレッド血統センター)

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