米有力牧場の先行投資実るか

2021年2月11日 05:30

 ケンタッキーのスペンドスリフトファームが、キープミーインマインド(牡3)の権利の50%を取得した。

 スペンドスリフトといえば、19、20年と2年連続全米リーディングのイントゥミスチフや、その産駒で20年の全米年度代表馬に選ばれたオーセンティックなどを供用する牧場だ。キープミーインマインドの買収も、将来は牧場で種牡馬にという思惑含みであることは間違いない。同馬の父ラオバンは現役時代、サラトガのG2ジムダンディSを制した馬で、今年の3歳が初年度産駒となる。キープミーインマインドだけでなく、シンプリーラヴィッシング(牝3)というG1勝ち馬も送り出している。2歳9月にデビューしたキープミーインマインドは、初戦で2着に敗れた後、いきなりG1ブリーダーズフューチュリティに挑み2着に好走。続くG1・BCジュヴェナイルで3着になった後、チャーチルダウンズのG2ケンタッキージョッキークラブSを制し重賞で初勝利を挙げている。すなわち、この馬自身もサイヤーラインも発展途上なのだが、今後“化ける”可能性があると見込んでの先行投資をスペンドスリフトは行ったのだ。同馬の今後に注目したい。 (競馬評論家)

特集

この記者のコラム

他の記者のコラム