【浜田・東京本社ワンモアトライ】20日中京11R 久々の大物参戦 グレナディアガーズの能力を信頼

2021年3月20日 08:00

 ファルコンSは87年に「中日スポーツ賞4歳S」として創設された。当時はダービー後の7月開催で芝1800メートル戦。88年はダービーで1番人気15着だったサッカーボーイが巻き返し、2着は皐月賞馬でダービー4着のヤエノムテキ。時期的に今では考えられない夢カードが実現している。その後もオサイチジョージ、ネーハイシーザーといった後のG1馬が、ここをステップに出世への階段を駆け上がった。

 96年にNHKマイルCが新設されると、3歳短距離路線整備の一貫で芝1200メートルに短縮。年齢表記の変更により01年から現行の「ファルコンS」に名称変更。さらに06年からNHKマイルCの前哨戦に位置づけられ春開催に。12年から距離が1400メートルに延長された。役割が明確となるにつれ、出走馬のレベルが下降気味となったのは仕方のない話。この時期、やはり世代トップクラスの実力馬は当然クラシックを目指す。

 ただ、今年は2歳王者グレナディアガーズが参戦。朝日杯FSは好位から危なげなく抜け出しレコードで完勝。未勝利Vの内容から7Fへの短縮も問題ない。2歳王者があっさりとクラシックを諦め、短距離路線に的を絞る。これは逆に、ひと昔前では考えられなかった新たな潮流だ。レースの変遷に思いをはせながら、時代の移り変わりを象徴する大物参戦を素直に支持する。(4)から。

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