英国競馬でも女性騎手旋風

2021年4月15日 05:30

 英国競馬界は今も、10日に行われたグランドナショナルを女性騎手として初めて制したレイチェル・ブラックモア騎手(31)の話題で持ち切りだ。競馬メディアのみならず、ガーディアン、インディペンデントといった高級紙も大きく取り上げ、すっかり時の人となっただけでなく、ご両親や生まれ故郷の小さな町にまで脚光が当たるという、大フィーバーとなっている。

 アマチュアとしてデビューしたのが21歳の時で、25歳でプロ転向と、騎手としてのスタートは遅かったが、その後の出世は早く、2年目に最優秀見習い騎手となり、4年目にアイルランド障害騎手リーディング第2位に躍進。今年3月のチェルトナム・フェスティバルで、4日間を通じて6勝を挙げ、女性騎手として初の開催リーディングを獲得。この段階で「チェルトナムの女王」なるニックネームを与えられ、既に大きな話題になっていたが、英国における国民的行事であるグランドナショナルを制したことで、競馬サークルの枠を超えた大スターとなった。今月27日から地元アイルランドで開催されるパンチェスタウン・フェスティバルで彼女がどんな騎乗を見せるか、世界が注目することになりそうだ。 (競馬評論家)

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