タダしい競馬の見方塾 ~マイルCS~

マイルCSで有終の美を飾ったグランアレグリア

タダしい競馬の見方塾 ~マイルCS~

2021年11月25日 18:15

 キャリア豊富な競馬記者Aがレース結果を詳しく解説する「タダしい競馬の見方塾」。今回は21日に開催された「マイルCS」編。

 まだやれると思われているうちに辞める。スポーツ選手の引退時によく聞く、引退の美学である。マイルCS連覇、GⅠ6勝で有終の美を飾ったグランアレグリアも「まだやれる」の言葉がしっくり来る。残り200でエンジンが掛かり、外から一刀両断の完勝。最後まで怪物牝馬のままだった。

 忘れてはいけないのはグランアレグリアは挑戦を続けてきたということだ。距離への挑戦である。3歳時に桜花賞を制し、GⅠ2勝目もマイル(安田記念)。そこからはスプリント、さらには2000メートルにもチャレンジした。距離体系が整備されている今、マイルだけに絞って使い続けることも不可能ではない。だが、さまざまな距離にチャレンジして、その能力の高さを示そうとした。

 これは想像より難しい。マイルの後に1200メートルを使えば、スプリント専門の馬よりダッシュが遅くなり、理想の位置を取れなくなる。1200メートルの後にマイルを使えば、序盤で予定以上に前に行ってしまいかねない。頭のいいグランアレグリア。前走の流れを記憶しているので、逆に思った位置を取れないことがあり得る。

 今回もそうだ。天皇賞の2000メートルを使ってのマイルなので、位置取りが理想より後ろになった。それでも馬のポテンシャルに懸け、外からの末脚に懸けたルメール。この信頼の高さがあったから、グランアレグリアも白星を積み上げられたのだろう。

 藤沢和師が最後に送り出した傑作。師がグランアレグリアの子を管理することはかなわないが、きっと世界に通用するレベルの子を送り出してくることだろう。

 ♤競馬記者A スポニチSIVA運営に携わる競馬記者。取材歴は20年超のベテランで、メディア出演実績も多数。本人いわく「運だけは人一倍」。

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