【鈴木正】クイーンS レース展開も読み通り!3連単8万円超

2022年8月4日 10:00

 ▼木曜日のテーマは競馬。前週に高配当をヒットした記者が「この馬券こう当てた」で的中レースを検証する。波乱の多かった2場開催のヒーローに輝いたのはクイーンS3連単8万1050円をゲットした鈴木正記者。“直前の参考レース”から内枠有利を見抜き、勝ちっぷりまでイメージして、その通りの結果に。その思考過程をここに明かす。

 G1の直前にはたいてい、同じ距離のレースが行われることを読者の皆さんはご存じか。たとえばダービーの前には芝2400メートルの青嵐賞(2勝クラス、今年は8Rだった)が行われる。馬場状態やタイムを見て、ダービー予想の参考にしてくれというJRAの計らいだ。もちろん、騎手にとっても大いに参考になるし、中継スタッフにとってもいい予行演習になる。

 実はクイーンSにも参考レースがあった。前日7月30日の札幌8R。牝馬限定の1勝クラス、芝1800メートル戦。結果が面白い。1着=(1)、2着=(2)、3着=(3)、4着=(4)。内からのゲート順に上位着順が決まった。この結果を見て分かることは、ただ一つ。「内枠断然有利の馬場コンディション」だということだ。

 テルツェットは当初から◎候補だった。馬場状態を頭に入れ、考察を進める。近走を分析すると、以下のことが分かった。

 (1)昨年のクイーンS勝ちは馬群を割って強い競馬だった。前々走の中山牝馬S(5着)もラストは大外からいい脚を使った
 (2)ダッシュは速くないが、出遅れはほぼなくなった。前走はスタート後に外に逃げたがゲートはまずまず出た
 (3)G1でも(着順はともかく)上がり3F最速の脚を使える

 今回、テルツェットはこんな競馬が予想できた。「ゲートは普通に出る。ダッシュが遅いので中団あたりのインを追走する」「狭いところを怖がらない。直線でのイン強襲が可能」「直線が短くても瞬時に最高速のギアが入る。インは馬場が絶好。スペースがあれば届く」。そして、予想通りのレースを池添が展開してくれた。

 3連単を8万円まで押し上げたのは8番人気で2着のサトノセシルだ。堀厩舎の馬に古川吉。ここで頭の中に「!」が欲しい。厩舎スタッフに元騎手をそろえ、騎手の起用には相当に気を使っている関東の名門が、10年4月以来、実に12年ぶりに同騎手を指名。回避馬が出ての出走で、いろいろ経緯はあろうが、ベテラン44歳の闘争心に火が付いたことは容易に想像がつく。惜しくも鼻差で大魚を逸したが、古川吉ここにありを印象づけた。

 そして終わってみれば1着(1)、2着(4)、3着(2)。参考レースが教えてくれた通り、内枠のワンツースリーだった。 (鈴木 正)

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