【ヴィクトリアマイル】マイル女王決定戦!注目17頭の馬体診断
2025年5月13日 12:00 (書き込み可能期間:2025年5月13日 12:00 〜 2025年5月18日 23:59)
クイーンズウォーク90点 マイル仕様の筋肉 半兄グレナディア級の成長力

アスコリピチェーノ90点 海外転戦のダメージなし

ステレンボッシュ90点 細かった腹周りがフックラ

ボンドガール90点 立ち姿に力みなし 中距離でも

アドマイヤマツリ90点 仕上がり良好 あとは毛ヅヤ

アルジーヌ85点 少し細め 輸送クリアできれば

シランケド85点 右前肢のつなぎが硬め

サフィラ80点 尻から臀部が少し寂しい

アリスヴェリテ80点 厚めの皮膚が気になる

クリスマスパレード80点 腹は細め パワーが欲しい

ラヴェル80点 強調する部位がない

シングザットソング80点 集中して立ってほしい

ビヨンドザヴァレー80点 頼もしい腹に十分なボリューム

ミアネーロ80点 ハミ受けが少し甘い

マサノカナリア80点 短距離向きの体つき

ワイドラトゥール80点 線の細さ解消すれば

シンリョクカ80点 筋肉量まだ足りない
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【ヴィクトリアM】クイーンズウォーク90点 マイル仕様の筋肉 半兄グレナディア級の成長力
鈴木康弘元調教師(81)がG1有力候補の馬体を診断する「達眼」。第20回ヴィクトリアマイル(18日、東京)では5頭をトップ指名した。中でも達眼が捉えたのはクイーンズウォークの筋力。半兄グレナディアガーズ(20年朝日杯FS優勝)を想起させる筋肉の発達で、春の古馬女王の座を射止めるか。
競走馬は加齢とともに血統の本性を現すといいます。たとえば、5年前の朝日杯FSを制したグレナディアガーズ。年を重ねるごとに母ウェイヴェルアベニュー(米BCフィリー&メアスプリント)の短距離血統を体現するような大きな筋肉を肩やトモにつけた。当時の馬体診断では「マイラーからスプリンターへの体形変異」と述べました。血統のなせる業でしょう。クイーンズウォークの体つきも半兄グレナディアガーズの成長曲線をなぞるように古馬になって大きく変わってきた。
昨年の桜花賞時には「筋肉は鍛える余地がある」と注文を付けました。3歳春の段階で大きなキ甲を備え、骨量も豊富でしたが、筋肉量が足りなかった。それから1年、前後肢には別馬のように分厚い筋肉がついています。特に凄いのがトモと肩。岩のように大きな筋肉がせり上がっています。血は争えないといいますが、半兄グレナディアガーズの体形変異を再現するような変化です。
馬体重530キロ超の大型牝馬の割には首差しが細め。各部位のつながりには遊びがある。骨格のつくりは中距離仕様とはいえ、古馬になって肥大化した筋肉は明らかにマイル仕様です。フランケル産駒のグレナディアガーズはマイラーからスプリンターへの体形変異でしたが、キズナ産駒のクイーンズウォークは中距離からマイラーへの体形変異といえるかもしれません。
毛ヅヤは抜群。黒鹿毛の被毛が初夏の日差しで黒光りしています。レース間隔が2カ月空いているため多少太めですが、今週の調教と、栗東トレセンから東京競馬場への長距離輸送で絞れるでしょう。ただ、ちょっと気になるのが穏やか過ぎる立ち姿。顔つきもおとなしい。マイル戦を走るなら、もっと前進気勢を示してほしい。
今年のヴィクトリアマイルは混戦模様。馬体にもさほど差はありません。クイーンズウォークを含めた5頭をトップの90点としました(NHK解説者)
◇鈴木 康弘(すずき・やすひろ)1944年(昭19)4月19日生まれ、東京都出身の81歳。早大卒。69年、父・鈴木勝太郎厩舎で調教助手。70~72年、英国に厩舎留学。76年に調教師免許取得、東京競馬場で開業。94~04年に日本調教師会会長。JRA通算795勝。重賞27勝。19年春、厩舎関係者5人目となる旭日章を受章。