2冠を目指す皐月賞馬ミュージアムマイルは4枠7番に入った。レースレコードで制した前走の皐月賞は2歳王者クロワデュノールを下す偉大な1勝。タフなレースを勝ち切ってみせた。見据える2冠。「さらに動きが良くなっている」と陣営は充実感をにじませる。いざ、世代の頂上決戦に挑む。

　捲土重来を期す2歳王者クロワデュノールは7枠13番から。最優秀2歳牡馬として、クラシックのタイトルを狙った前走は3角から勝ちに動いた分、最後は苦しくなった。初黒星を喫したが、世代筆頭のポテンシャルに揺らぎはない。休養明け2走目で「皐月賞から全てが良くなった」とコンビを組む北村友も絶対の自信。ダービーのタイトルは譲れない。

　東の総大将マスカレードボールは8枠17番。課題だったメンタル面の成長が見て取れ、2月の共同通信杯で重賞初制覇を飾ると、皐月賞では非凡な末脚で3着に食い込んだ。ただその末脚は2戦2勝の東京コースでこそ。侮れない一頭だ。

　皐月賞組以外からは3戦3勝ファンダムが怖い。3枠5番に入った。非凡なスピードを武器に頂上決戦に駒。勝てば、史上12頭目の無敗のダービー馬誕生となる。京都新聞杯の勝ち馬ショウヘイは1枠2番。その前走はスローペースの2番手から突き抜け、最終東上の切符を手にした。鞍上にはルメールを配し、気配も良好。友道師も仕上がりに太鼓判を押している。

　中の人は2枠3番エリキングに注目する。前走の皐月賞は骨折休養明けで11着に敗れ初黒星も、3連勝で重賞を制した世代屈指の能力に陰りは無い。1週前にはCWで自己ベストを更新。世代の“キング”を獲りに行く。