【新潟記念】ワーケア加速!Wコース併せ馬で併入

2020年9月3日 05:30

併せて追い切るワーケア(右)(撮影・西川祐介)

 サマー2000シリーズ最終戦「第56回新潟記念」(6日、新潟)の追い切りが2日、東西トレセンで行われた。主役は秋の飛躍を期す3歳馬ワーケア。美浦Wコースの併せ馬で好調をアピールした。ダービーで3番人気に推された素質馬がレース史上4頭目の3歳馬Vを目指す

 1週前追いで併走馬にあおられたワーケア。素質馬の久々の走りを楽しみにしていた者は肩透かしを食らった形だったが、最終追いで高いハードルを越えた。手塚師は「元々調教は動かない馬だけど春よりは良かったし、先週よりも良かった。最後は反応もあったしね」と納得の手応えを伝えた。

 嶋田(レースはルメール)を背にWコースでライバーバード(6歳2勝クラス)を2馬身前に置いたシチュエーションは先週と同じ。ゆったりと追走し、直線インへ。2週連続で鞍上が強めに追うと、この日はググッと加速。2馬身遅れだった先週の残像を振り払い、併入でゴールを駆け抜けた。師は「競馬に行ってどうかは分からないけど内にモタれなくなった。馬体の成長も感じるし、順調に調整できている」と本番当週に入ったスイッチに笑みがこぼれた。

 ホープフルS3着、弥生賞ディープインパクト記念で2着。早くから世代一線級のライバルたちと渡り合った。ダービーは8着に敗れたが、人気はコントレイル(1着)、サリオス(2着)に次ぐ3番人気に推された。「ダービーであの人気になった馬だからね。(ハンデの)53キロは恵まれたと思うし、古馬相手でもいいレースをしてほしい」と師。ここは主戦ルメールが「走り方が合っている」と推した全2勝の左回り、加えて前述の重賞で2回馬券に絡んだ2000メートル。条件に不満はない。

 2年前の新潟記念はダービー5着から挑んだ3歳のブラストワンピースがV。古馬との一戦を菊花賞へのステップに使い、ローテーションの常識を破った。師は「ここの結果でこの後が決まると思う」と話すにとどめたが、次戦は王道の菊花賞(10月25日、京都)だけでなく、新潟記念同様に左回り2000メートルの天皇賞・秋(11月1日、東京)も選択肢に入ってきそうだ。今後の路線を左右する一戦。結果と内容が求められる復帰初戦となる。 

 【ブラストワンピースの道】新潟記念の3歳馬Vは73年ヤマテスコ、83年アップセッター、18年ブラストワンピースの3頭。1番人気に応えたブラストワンピースは続く菊花賞は4着に敗れたものの、菊花賞後の有馬記念を制した。

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