【菊花賞】春のG1馬不在 ジャスティンパレス成長力魅力

2022年10月18日 05:17

データが導き出した本命のジャスティンパレス

 過去10年の傾向から好走馬を探り出す「G1データ王」。クラシック最終戦「第83回菊花賞」は皐月賞馬ジオグリフ、ダービー馬ドウデュースが不在。混戦ムードが漂う。既成勢力が存在感を示すか、それとも新興勢力が台頭するのか。データ班が勝ち馬に迫る。

(1)ローテ
 前走別成績は神戸新聞杯が【7・4・4・50】で断トツだが条件が1点。1~3着が【7・4・2・13】で馬券圏内の大半を占める。4~5着は【0・0・2・12】、6着以下は【0・0・0・25】で一度も馬券に絡んでいない。定番のトライアルだが掲示板を外した馬は狙いづらい。

 セントライト記念は【2・4・1・46】。昨年はタイトルホルダーが4番人気で勝ち、2着オーソクレースとワンツーを決めた。着順別は1着が【1・0・0・6】、2着が【0・2・1・4】、3着が【0・1・0・9】で神戸新聞杯ほど優劣はなく、6着以下でも【1・1・0・17】と巻き返しのパターンがある。

 夏の上がり馬にも注目しよう。前走・2勝クラスを勝った馬は【0・1・5・30】で勝ち星こそないが過去5年で4頭が3着以内。中でも阿賀野川特別は17年3着ポポカテペトル(13番人気)、18年3着ユーキャンスマイル(10番人気)と高配を提供している。

(2)生産者
 ノーザンファームが最多4勝。7年連続で3着以内に入っており、18&19年は1~3着を独占するなど、ここ4年で馬券に絡んだ12頭のうち10頭を占める。他は20年3冠馬コントレイルのノースヒルズ、昨年Vタイトルホルダーを生産した岡田スタッドなどが1勝で並ぶ。社台ファームは【0・1・1・16】で16年3着エアスピネルを最後に馬券圏内から遠ざかっている。

(3)血統
 ディープインパクト産駒は18年フィエールマン、19年ワールドプレミア、20年コントレイルで3連覇を達成した。【4・3・2・28】で勝率10・8%、連対率18・9%、複勝率24・3%。1~5番人気に限れば【3・2・1・8】で勝率21・4%、連対率35・7%、複勝率42・9%と信頼度が跳ね上がる。ここ2年はエピファネイア産駒が活躍。20年2着アリストテレス、昨年は2着オーソクレース、3着ディヴァインラヴが馬券に絡んだ。今年はヴェローナシチーが該当する。

(4)鞍上
 芝3000メートルの長丁場はジョッキーの技量も大事。過去10年で福永は13年エピファネイア、20年コントレイルの2勝を含めて【2・3・1・4】で勝率20%、連対率50%、複勝率60%。複勝回収率は176%の黒字だ。19年2着サトノルークス以降、3年連続で3着以内に好走している。

 もう1人、ルメールの活躍も見逃せない。16年1着サトノダイヤモンド、18年は7番人気フィエールマンで勝った。ここ2年は20年2着アリストテレス(4番人気)、昨年2着オーソクレース(3番人気)と人気以上の着順で馬券に貢献している。今年は8分の3で抽選対象のインプレスに騎乗予定。抽選をくぐり抜け、見せ場をつくるか。

 結論
 本命は西のトライアル・神戸新聞杯を制したジャスティンパレス。ノーザンファーム生産のディープインパクト産駒で、20年セレクトセールでは2億900万円(税込み)の値をつけた。オルフェーヴル産駒の半兄アイアンバローズは昨年スポニチ賞ステイヤーズS、今春の阪神大賞典で2着と長距離で活躍しており、血統背景から長距離適性は高い。春は皐月賞、ダービーとも9着に敗れたが前走の3馬身半差Vを見ると春からの成長は明らか。ラスト1冠をつかみ取る。

 セレシオンは友道厩舎の先輩ポポカテペトル、ユーキャンスマイルと同じく阿賀野川特別を勝ってここへ。鞍上の福永も当レースと相性が良く、継続騎乗が心強い。ヤマニンゼスト、ボルドグフーシュは神戸新聞杯で馬券に絡んだ点を評価。ガイアフォース、アスクビクターモアのセントライト記念上位2頭は強調材料が少なく、評価を下げた。(データ班)

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