【マイルCS】シュネルマイスターが不動の主役 速い流れ経験&ゆとりローテ

2022年11月15日 05:18

データが導き出した本命馬はシュネルマイスター

 ズバリ的中の女王杯に続け!!過去10年の傾向から好走馬を探り出す「G1データ王」。先週のエリザベス女王杯は4番人気で戴冠を果たしたジェラルディーナを週初めから猛烈プッシュした。2週連続ヒットへ。シュネルマイスター、ソダシなどG1馬5頭を含め、東西の強豪が集う「第39回マイルCS」はどんな結末を迎えるのか。人気か波乱か。データ班の解析力に期待してもらおう。

 (1)人気
 紛れが少ないG1だ。1番人気は昨年、連覇を果たしたグランアレグリアの2勝のみだが、これは上位が人気を分け合ったゆえ。伏兵の大駆けが少ないのが特徴。勝ち馬はおおむね1~4番人気以内。8番人気以下で馬券に絡んだのは荒れた14年のダノンシャーク(8番人気1着)、グランデッツァ(9番人気3着)の2頭だけ。2桁人気で“券内”に食い込んだ馬はいない。舞台が阪神に替わった近2年は1→3→5番人気、1→2→5番人気で決着。この流れは継続か。

 (2)世代
 世代的には【4・5・4・24】を誇る4歳が勝率(10・8%)も連対率(24・3%)もトップ。連対率は【3・3・4・52】の5歳が続く。3歳は重量の恩恵があり、17年ペルシアンナイト、18年ステルヴィオと2勝しているが成績的には【2・1・2・30】。19年ダノンキングリー(2番人気5着)、20年サリオス(2番人気5着)のようにキャリア不足を露呈し、不発に終わった馬も多い。昨年3歳ながら2、3着に入ったシュネルマイスター、ダノンザキッドは有望。年を重ね、主力を形成する。6歳以上は【1・1・0・39】と苦戦傾向だ。

 (3)前走
 最も重要な前哨戦は?昨年は天皇賞・秋から挑んだグランアレグリアが戴冠したが今年、同ローテは皆無で参考外。侮れないのはスプリンターズS組だ。16年Vミッキーアイル、20年Vグランアレグリアが該当。ミッキーアイルは3歳時にスワンS(1着)をステップにマイルCSに挑んだが13着。5歳時はスプリンターズSからの起用がはまった。今年はシュネルマイスターが同ローテを選択。2着だった昨年は毎日王冠(1着)からだった。6Fの速い流れを経験することと、よりゆとりのあるローテで臨むのが狙いだ。

 王道の毎日王冠組は【2・1・2・19】、富士S組が【2・3・2・43】で互角。スワンS組は【0・4・2・33】で未勝利とインパクトを欠く。過去5年の勝ち馬は全て前々走(春の最終戦)でG1に出走していた。この点で言えばソダシ、ウインカーネリアン、ジャスティンカフェなどは割引になる。 

 (4)脚質
 京都の改修工事に伴い、今年も阪神で行われる。連覇を飾ったグランアレグリアの過去2年の位置取りに注目。20年は終始5番手のポジションから。ド派手な追い込みを決めたスプリンターズSとは対照的に無難なレース運びだった。昨年はスタートでやや後手に回りながら道中、意識的に押し上げ、4角を外め8番手で回った。あれより後方のポジションでは取りこぼしていたかも。過去には4角14番手から差し切ったトーセンラー(13年)や13番手から追い込みを決めたペルシアンナイト(17年)がいるが、あれは京都。直線に坂のある阪神では先行押し切りが難しいのと同様、後方一気も厳しい。理想は道中、好位~中団だ。

 結論
 競走馬が充実する4歳で、あえてスプリンターズSを前哨戦としたシュネルマイスターが不動の主役だ。昨年はグランアレグリアに最接近の2着。春の安田記念は2着に敗れたが先着を許したソングラインは不在。スプリント戦に使ったことで行き脚がつけば位置取りを誤ることもない。

 対抗にこれも4歳ソウルラッシュを指名。安田記念は不完全燃焼に終わったが、秋初戦の富士S2着で力を証明。位置を取りに動いた松山の判断は本番を見据えたもの。マイラーズCは後方からの派手な強襲劇だったが、今回は極端なレースを避けて中団から。好敵手になる。3番手に毎日王冠で復活を果たしたサリオス。実績舞台だ。人気の一角ソダシは異色ローテに通用のデータがない。昨年3着ダノンザキッドは夏に1戦した分がどうか。しまい切れる3歳セリフォス、ダノンスコーピオンは脚質的に阪神では割引が必要かも。 (データ班)

 

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