JRA各部門リーディング発表 種牡馬は11年連続ディープインパクト、生産は12年連続ノーザンF

2022年12月30日 05:00

総合リーディングサイヤー

 22年JRA競馬が28日に終了し、29日に各部門リーディングが発表された。28日に先行発表があった騎手、調教師のほか、馬主、生産者、サイヤー3つ(総合、2歳、BMS=母の父)の各部門。大きく動きがあったのは2歳リーディングサイヤーで、22年はドゥラメンテが2歳リーディングサイヤーに輝いた。

 【種牡馬】種牡馬の総合リーディングは11年連続でディープインパクト。G1は2勝止まりだったが、アスクビクターモアが菊花賞を制し、初年度産駒から12世代連続でクラシック制覇の偉業を達成した。一方、ラストクロップとなる現2歳世代は国内に5頭しか登録がなく、6年連続首位をキープした2歳リーディングサイヤーからは陥落。代わってトップに立ったのはドゥラメンテ。リバティアイランドが阪神JF、ドゥラエレーデがホープフルSを制覇。師走に入ってのラストスパートでエピファネイアを逆転した。21年夏に急死しており、来年デビューの2歳世代がラストクロップというのが惜しまれる。ブルードメアサイアー(母の父)は3年連続でキングカメハメハが首位に輝いた。

 【生産者】生産者部門は今年もノーザンファームが他を圧倒し12年連続の首位。天皇賞・秋、有馬記念を連勝したイクイノックスを筆頭にドウデュース(ダービー)、ジオグリフ(皐月賞)、スタニングローズ(秋華賞)と3歳馬が大活躍。ジュンライトボルトがダートのチャンピオンズCを制した。2歳G1も阪神JF(リバティアイランド)、ホープフルS(ドゥラエレーデ)で2勝。来年も盤石の布陣で臨む。2位社台ファームはスターズオンアースが牝馬2冠、アスクビクターモアが菊花賞を制し、クラシック3勝で意地を見せた。

 【馬主】馬主部門はノーザングループ3強が上位を独占する構図は変わらず。サンデーレーシングが6年連続で首位を堅持した。皐月賞のジオグリフ、エリザベス女王杯のジェラルディーナなどG1・5勝を含む重賞12勝をマーク。イクイノックスが活躍したシルクレーシングが小差の2位に続いた。個人馬主では金子真人HDが大阪杯(ポタジェ)、ヴィクトリアM(ソダシ)とG1・2勝。昨年の8位から5位へと順位を上げた。

 【調教師】調教師部門は矢作芳人師(61)がキャリアハイとなる59勝。2位清水久師に7勝差をつける独走で、14、16、20年に続く2年ぶり4度目の全国リーディング首位に輝いた。海外にも積極的に挑戦し、3月のドバイ国際競走ではドバイターフ(パンサラッサ)、ゴドルフィンマイル(バスラットレオン)、ドバイゴールドC(ステイフーリッシュ)と重賞1日3勝の快挙を達成。海外4勝+地方1勝を加えた64勝は3年連続の調教師最多勝となった。出走回数523回も堂々のトップ。国内G1は未勝利に終わったが、チームYAHAGIの存在感を見せつけた一年となった。

 【騎手】騎手部門は143勝の川田将雅(37)が、デビュー19年目で初の全国リーディングを獲得。勝率、獲得賞金と3部門を独占し岡部幸雄、武豊、ルメールに次ぐ史上4人目の「騎手大賞」を受賞した。2位は136勝の戸崎圭太(42)で3年ぶりに関東リーディングを奪還。若手ではデビュー4年目の岩田望来(22)が初の年間100勝を達成し6位(103勝)に食い込んだ。

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