【クイーンS】コガネノソラ 重賞初制覇 オークス12着から鮮やか巻き返し 初騎乗丹内「自信あった」

2024年7月29日 05:22

<札幌11R・クイーンS>ゴール前の接戦を制したコガネノソラ(左)

 札幌メインの「第72回クイーンS」は、5番人気の3歳馬コガネノソラが重賞初制覇を飾った。

 人馬にとって縁のある北の大地で“黄金色”の重賞メダルをゲット。芦毛の3歳コガネノソラが丹内の左ステッキに応えて馬場の真ん中を力強く伸び、1着のゴールに飛び込んだ。鞍上は「攻め馬でずっと乗っていましたし、この馬のことは把握していました。いい脚を使っていたので自信はありました」と引き締まった表情で喜びを口にする。

 中団待機から徐々にポジションを上げ、3~4角で外から進出。「手応えもあったので、どこかで動いて行こうと。51キロだったし多少は外を回っても大丈夫だと思っていた」。初騎乗で見事Vエスコート。「乗ったらバネがあって凄くいい馬でした」と振り返った。

 函館出身の鞍上にとって北海道重賞は16年函館記念(マイネルミラノ)、20年函館2歳S(リンゴアメ)、22年エルムS(フルデプスリーダー)に続く4勝目。今回は20年6月以来となる51キロで騎乗するため、体を絞って臨んだ。「3週間かけて逆算して長期でやってきた。たくさんの馬に乗るので、水分を抜くことはしたくなかったし食事で(減量を)やってきた。完璧な状態でいけましたし、報われましたね」と笑みがこぼれた。

 父ゴールドシップも函館デビューから14年札幌記念2着など北海道では4戦全て連対。父譲りの洋芝適性を示した。菊沢師は「完璧でしたね。馬も頑張ってくれました」と称える。未勝利から3連勝を飾り、G1初挑戦だったオークスは12着に敗れたが、初めての北海道で重賞初制覇を飾った。

 今後は放牧に出され、秋は牝馬3冠ラストの秋華賞(10月13日、京都)がターゲットになる。指揮官は「秋に向けてリフレッシュできれば。目に見えて成長過程をたどっているし、距離は2000メートルでも状態や展開がかみ合えばと思います」と期待を寄せた。秋はG1の大舞台で頂点を目指す。

 コガネノソラ 父ゴールドシップ 母マイネヒメル(母の父ロージズインメイ)21年5月6日生まれ 牝3歳 美浦・菊沢厩舎所属 馬主・ビッグレッドファーム 生産者・北海道新冠町のビッグレッドファーム 戦績8戦4勝(重賞初勝利) 総獲得賞金7690万7000円 馬名の由来は黄金の空。

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