【桜花賞】リンクスティップ 波乱の主役

2025年4月7日 05:30

桜花賞出走馬採点表

 春が来た。25年クラシックが開幕。過去10年の傾向から勝ち馬を導き出す「G1データ王」は桜花賞の出走馬を5項目、各20点満点のポイント制で分析し、勝ち馬に迫る。昨年は90点で並んだ4頭のうち3頭が1~3着を占めた。中でも満点項目の多かったステレンボッシュが1位指名に応えてV。今年もピックアップする5項目は変えずに的中を目指す。最高得点には阪神JFを制した2歳女王アルマヴェローチェを抑え、意表を突く伏兵が浮上した。

 【ステップレース】
 隔世の感。同舞台で行われるチューリップ賞が桜花賞への最良ステップと言われたのも今や昔。チューリップ賞から戴冠を果たした馬は16年ジュエラーまでさかのぼる。特にチューリップ賞がG2に昇格した18年以降は【0・5・3・23】と勝ち切れていない。フィリーズレビュー組【1・0・2・42】、東のアネモネS組【0・0・0・20】も苦戦しており、トライアル組はまとめて10点に割り引く。近年は非トライアル組がトレンド。18年以降の勝ち馬は中7週以上のレース間隔で出走していた。中でも阪神JFから直行だった馬は【3・2・0・4】の好成績。近4年で5連対と活躍しており、該当馬を20点満点とする。阪神JF以外で中7週以上のローテで臨む馬を15点とした。

 【前走人気】
 キャリアの浅い牝馬の戦い。純粋に素質が問われる舞台。前走で1番人気の支持を集めた馬は【7・3・5・26】の成績で信頼度が高く、着順そのもの同等に高い評価が必要だろう。前走2&3番人気も【2・5・3・47】とVチャンスがある。前走1番人気の馬には20点満点を与え、2&3番人気も15点。4番人気以下は10点にとどめた。

 【馬体重】
 激戦は避けられず、“当たりの強さ”が求められる。459キロ以下の馬は【0・4・4・94】で軽量馬が勝ち切るのは難しい。とはいえ、500キロ以上も【0・0・0・7】で16年1番人気だったメジャーエンブレム(502キロ)は4着に敗れた。当日の馬体重は要チェックだが、目安として前走体重がこれら2条件に該当した馬を10点にする。好走体重は460~479キロで【9・3・3・35】、該当馬を20点満点。480~499キロ【1・3・3・12】を15点とした。

 【キャリア】
 勝ち馬10頭中9頭はキャリア2~5戦かつ複勝率100%をキープしていた。昨年の桜花賞馬ステレンボッシュも【2・2・0・0】の戦績で本番に臨んだ。崩れない安定感が大舞台で武器になる。該当した馬が20点。一方、キャリア6戦以上は【1・0・1・41】で苦戦しており10点。キャリア2~5戦で複勝率100%でない馬を15点とした。

 【上がり最速V】
 舞台は直線の長い阪神の外回りで末脚が問われる。過去10年の勝ち馬のうち9頭は、芝マイル以上の距離で上がり3F最速をマークして勝利した実績があった。該当馬は20点。千四以下の距離で上がり最速Vなら15点、それ以外は10点とする。

 【結論】
 阪神JFの勝ち馬アルマヴェローチェ、同レースで1番人気だったブラウンラチェット(16着)が85点の高評価となったが、2頭を上回る惑星が現れた。単独トップの90点をマークしたのは、きさらぎ賞で2着に好走したリンクスティップだ。5項目はそれぞれ15点以上の評価。牡馬相手にもまれた経験も買い材料になる。初めての牝馬限定戦で一気に頂点に立ち、波乱を演出するか。 (データ班)

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