【天皇賞・秋】タスティエーラ満点! G1連覇&G1・3勝目は“当確”だ
2025年10月27日 05:30 過去10年の傾向から5項目、各20点満点のポイント制で勝ち馬を導き出す「G1データ王」。秋の最強中距離王決定戦「第172回天皇賞・秋」(11月2日、東京)は大混戦模様だが、データからあぶり出した結論は昨年2着馬タスティエーラだ。世代、ステップ、前走着順に加え、東京実績、前走馬体重までパーフェクトの100点満点。前走・香港クイーンエリザベス2世Cに続くG1連覇、G1・3勝目は当確とみた。
【世代】
古馬G1は世代間の対決。過去10年、優勝馬を最も輩出している5歳が【5・3・4・35】で20点。連対数で上回る4歳が【3・7・5・54】で15点。21年エフフォーリア、22年イクイノックスが2年連続で勝っている3歳は【2・0・1・7】で10点。逆に6歳は【0・0・0・26】で馬券圏内の3着以内に入った馬が1頭もなく、5点止まり。2年前の2着馬ジャスティンパレスは既に6歳で前走・宝塚記念(3着)でも健在ぶりを印象付けたが、データ的には厳しい。前走でレコードVの6歳馬セイウンハーデスもポイントを下げた。
【ステップ】
一時代前なら毎日王冠やオールカマーなどG2組も幅を利かせたが、近年のG1は「前走G1組」が完全にトレンド。優勝馬に限れば、過去10年で前走G1以外だったのは15年ラブリーデイ、16年モーリス、18年レイデオロでいずれもG2。19年以降は「前走G1組」が6年連続優勝中と断然強い。前走G1組が20点、G2組は10点。優勝馬が出ていない前走G3組は5点止まり。従来のハンデ戦から今年、別定戦に変わった新潟記念はメンバーレベルは上がったが、レース直前で除外となったクイーンズウォークを含め5点となる。
【前走着順】
前走好走馬が強いのも天皇賞・秋の特徴。過去10年の優勝馬の前走着順は1着が3頭、2着が4頭、3着が1頭。それ以下から巻き返して優勝したのは17年キタサンブラック(宝塚記念9着)、昨年ドウデュース(同6着)で当該年の宝塚記念は「道悪」の特殊事情があった。前走1着馬が20点、2、3着馬が15点、4~6着馬は10点、7着以下は5点とする。
【東京実績】
天皇賞・秋は東京のコース実績も見逃せない。過去10年の優勝馬は例外なく当該天皇賞・秋以前に、東京でV実績があった。さらに15年ラブリーデイ(14年メトロポリタンS1着)を除く9頭は、それまでに東京で重賞を勝っていた。東京で重賞V実績があるタスティエーラ、マスカレードボールなど5頭が20点。勝ち星がある馬が15点。連対実績がある馬は10点。3着以下しかない馬は5点とする。春の宝塚記念を勝ったメイショウタバルは東京コース自体が初めて。減点せざるを得ない。
【前走馬体重】
過去10年の優勝馬は全て480キロ以上だった。最も軽かったのが19年アーモンドアイ(480キロ)で、最も重かったのが17年キタサンブラック(542キロ)。筋肉量が多い大型馬が好走している。前走馬体重を参考に分析する。480~499キロが【6・5・3・35】で連対率22・4%と好走馬が多く、このゾーンに入っている馬が20点。500キロ以上は4頭優勝していて15点。前走479キロ以下の馬は10点とする。
【結論】
全ての項目で20点となった昨年2着馬タスティエーラが堂々の満点でぶっちぎりのトップ。優勝馬が最も出ている5歳で、前走G1(香港クイーンエリザベス2世C)をステップに1着で挑んできたのも高得点になる。東京でダービーを勝ち、前走馬体重(498キロ)も理想ゾーン。昨年はドウデュースに惜敗したが、G1・3勝目は当確だ。離れた次位候補が80点のロードデルレイ。前走・宝塚記念8着でポイントを落としたが、東京芝は3戦3勝と勝率100%。重賞出走歴はないが得意にしている。(データ班)

