【NHKマイルC】個性派3頭で昨年雪辱!矢作師「チャンス」
2011年5月6日 06:00 3歳マイル王を決めるNHKマイルCの出走馬18頭が確定した。ターフライターの平松さとし氏の「キーマンの懐へ」は3頭出しを敢行する矢作芳人師(50)を直撃。2歳王者グランプリボスを筆頭に、個性派ぞろいの3頭で上位独占を狙う。 2戦2勝のアイヴィーリーグが9分の3の抽選を見事にクリア。強運の持ち主が勢いに乗ってG1奪取を狙っていく。NHKマイルCの枠順は6日に決まる。
【NHKマイルC 追い切り データBOX】
――矢作厩舎は昨年に続き3頭出し。
矢作師 はい。どの馬もそれぞれ期待しているので、いい結果を出してほしいところです。
――まずはグランプリボス。前々走(スプリングS4着)は久々の上、1800メートル。負けても強い内容。
そうですね。前に壁をつくれず掛かり気味になってしまった割には、よく踏ん張っていたと思います。
――叩かれて1600メートルになった前走(ニュージーランドT3着)も負けてしまいました。
条件は好転していたので勝ってほしいところでした。しかし、形としては前々走と同じく前に壁をつくれませんでした。結果的に最悪の展開になったのが敗因だと思います。
――朝日杯FSを勝っていますが、本質的に1600メートルでも長いということは?
そうですね。将来的にはもっと短い距離にシフトいく可能性はあります。ただ、同世代同士の今の時季ならマイルでも十分に勝負になる馬だと思います。
――最終追い(坂路4F52秒1)は時計の割に前を捉えるのに苦労している感じ。
できるだけ並んで走らせてくれと指示しました。だからはじけていないように見えたかもしれないけど、余力はありました。
――なぜそういった指示を?
今度は東京コースなので今まで以上に折り合いが大事になります。だからただビューッと行かせるのではなく、我慢させたかったんです。
――ヘニーハウンドは前走(ファルコンS1着)で出遅れました。
ゲートの中で少し戸惑っているような感じの時、タイミング悪く扉が開いたようです。初戦では出ているように悪い癖があるわけではありません。
――距離が延びる点は?
血統的には短いところの馬だけど、走りっぷりや気性を考えると1200メートルよりマイルの方がかえっていいと思っています。
――調教と同じように前後の脚で紅白のバンデージをクロスして着けていますね?
担当者に任せているのですが、脚をぶつけるような面があるのかもしれません。でも、脚元自体はすっきりして不安はない馬です。
――追い切り(坂路4F51秒8)は追われてから凄い伸び。
1走ごとに良くなっています。今回もいい状態で送り出せます。
――キョウエイバサラの追い切りは併せた相手の方が手応え良く見えました。
この馬は性格的にもおっとりして調教駆けしない地味なタイプ。でも状態面は前走(ニュージーランドT16着)時より明らかに上向いています。
――3頭とも面白い。
その通りです。どの馬にもチャンスがあると思います。昨年(ダイワバーバリアンが2着)以上を期待しています。