【ユニコーンS】戦友の無念晴らす!重賞V狙うアディラート
2017年6月14日 05:30 “良きライバル”の無念を晴らす走りを――。アディラートの近2走はエピカリスと同じレースに出走。2走前のヒヤシンスSは、ライバルに迫る0秒1差の2着。前走のUAEダービー(12着)はドバイの地で日本代表として、共に戦った。米3冠最終戦のベルモントSに遠征したエピカリスはレース当日朝、右前肢ハ行のため出走取り消し。アディラートを担当する野見山助手にとっても、ショッキングな出来事だった。
「(取り消しは)大変、かわいそうやったね。一緒に走っていた馬だし応援しようと思っていたのに、残念。日本に帰ってきたら、また戦ってみたいですね」
ここはG3とはいえ、ライバルが不在なら負けられないところ。ドバイ遠征後は放牧を挟み、ここ目標に乗り込んできた。同助手は「放牧に出してリフレッシュ。体も増えているし、精神的にも大人になっている。オンとオフがはっきりしてきた」と遠征後の短期間での急成長に目を細める。
中間の動きも超抜だ。2週前(5月31日)の坂路で1番時計となる4F51秒1をマークすると、先週(8日)も2番時計の同51秒9をマーク。「よく動いているし、体は動ける状態にあると思う」と太鼓判を押す。
砂適性は世代上位。ダート初挑戦の未勝利は、2秒差の圧勝だった。1分23秒0(重)の勝ち時計は1400メートル戦の2歳レコード。前走のUAEダービーは大外枠(16番)から果敢に先手を主張するも奪えず12着に敗れたが「前に行きたかったけど、枠がキツかったね。ハナに行って走っている馬だし気分良く行ければ」と反撃を誓う。
賞金900万組で出走するには、抽選突破が第一関門。「入ればチャンスはある。秋に向けても勝ちたい」と締めくくった。良きライバルと再び対決するまで、負けられないレースが続く。