【エ女王杯】今年はクリスチャン!クイーンズリング連覇お任せ
2017年11月10日 05:30 クイーンズリングと新コンビを組むクリスチャン・デムーロ。日本ではミルコ・デムーロの弟として広く知られるが、昨年ラクレソニエールとのコンビで仏牝馬2冠を達成すると、今年は凱旋門賞にも出走(5着)したブラムトとのコンビで仏ダービーを初制覇。いまや世界レベルの名手だ。
日本での最初の騎乗は11年、18歳の時。地方競馬の川島正行厩舎に所属して船橋競馬で初騎乗を果たした。その後、母国・イタリアでキャリアを積み重ね、2度目のJRA短期免許で来日した13年の桜花賞では前日に落馬した丸山に代わって騎乗したアユサンでJRA・G1初勝利を挙げたのは鮮烈だった。「初騎乗馬がほとんどなので、レース映像は常に見て勉強しています」とクリスチャン。日本での騎乗は5回目。「もう慣れているし、何より日本のレースが好き」と自信を持ってレースに臨んでいる。
リングを最もよく知る兄・ミルコは「香港は本調子じゃなかったし、今年3戦は重い馬場が合わなかっただけ。馬はまだまだ元気だし、ここでもチャンス。最大のライバルになる」と警戒心を強める。それを聞いたクリスチャンは「ミルコがそう言うと逆に不安になるね」と謙遜しながらも、「追い切りで乗って調子の良さを感じる。過去のレース映像を見たけど勝つチャンスはある」と力強い。
サングレーザーでスワンS、ベルーガでファンタジーSを制し現在2週連続重賞制覇中。3週連続Vは「海外でも記憶にない」(C・デムーロ)と言うが、勝てば史上初の同一馬での兄弟騎乗G1制覇の快挙。「日本での経験が僕のキャリアに生かされているのは間違いない」と胸を張るクリスチャン。日本経由で世界に羽ばたいたその腕っぷしで、新たな歴史をつくってみせる。