【東京新聞杯】レイエンダ、兄追い開花 初マイル勝ってG1へ

2019年1月31日 05:30

坂路で追い切るレイエンダ(撮影・郡司 修)

 今週の東京メイン「第69回東京新聞杯」の追い切りが30日、東西トレセンで行われた。美浦では3頭出しの藤沢和厩舎が“縦列単走”で最終調整。ダービー馬の全弟レイエンダが、初のマイル挑戦に向けて態勢を整えた。

 追い切りを終えて引き揚げてきたレイエンダに、藤沢和師が頼もしそうな視線を送る。「いい体をしているな。うまく調整できた」。先頭のタワーオブロンドンを見ながら、後ろにサトノアレスを従えてのフォーメーション。騎乗した北村宏は「こういう難しい調教は勘弁してほしい」と嘆いたが、そこは経験豊富な名手。2馬身ほどの等間隔をきっちり保ち、4F52秒0でフィニッシュした。

 17年ダービー、昨年の天皇賞・秋を制し、18年度最優秀4歳以上牡馬にも選出されたレイデオロの全弟。将来を嘱望され、デビュー戦こそ快勝したが直後に両膝骨折。ルメールが「チャンピオンになれる」と評した逸材は、G1舞台を踏むことなく4歳を迎えた。

 復帰後は条件戦を連勝したが、近2戦は2000メートル以上の重賞で連敗。現状を打破するため、陣営は今年初戦に初のマイル戦を選択した。藤沢和師は「兄よりも気がいい(前向きな)タイプ。広くてワンターンのコースは合うと思う。前から東京の千六を試してみたかった」と話す。

 「結果次第では今後マイル路線を歩む可能性もある」とトレーナー。兄の背中を追うのか、別路線で頂点を目指すのか。ダービー馬の弟という宿命を背負ったレイエンダにとって、重大な岐路となる4歳初戦だ。

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