【スプリングS】国枝師の“二の矢”サクセッション 初1800メートルも「操縦性があり問題ない」

2020年3月17日 05:30

スプリングSを制し皐月賞切符を狙うサクセッション

 今週の中央競馬は金土日の3日間開催。日曜(22日)の中山では皐月賞トライアル(3着まで優先出走権)のスプリングSが行われ、皐月賞(4月19日、中山)の輪郭がいよいよ見えてくる。この一戦に期待馬サクセッションを送り込むのが国枝栄厩舎。弥生賞ディープインパクト記念をサトノフラッグで制し、月末にはアーモンドアイの海外遠征も控える名伯楽が、秘蔵っ子で皐月賞切符を獲りにかかる。

 悲願の3歳牡馬クラシック制覇を狙う国枝厩舎が、もう一本の矢を放つ。父の名を冠した弥生賞ディープインパクト記念をサトノフラッグで制し、勢いそのままに今度はスプリングSに4戦3勝のキングカメハメハ産駒サクセッションを送り込む。

 デビューから一貫してマイル戦を使ってきた。今回が初の1800メートル戦。唯一の敗戦となったデイリー杯2歳Sは4角先頭の積極策が裏目に出た形。後続勢の目標になってしまい6着に失速した。鞍上のマーフィーが「早く動いてしまった」と反省の弁を口にしたように、この敗戦は度外視できる。前走のジュニアCは4角2番手で逃げ馬を射程圏に入れ、楽々と直線抜け出して雪辱。11日の1週前追いではサトノラディウス(4歳3勝クラス)とWコースで併せ馬を消化。5F65秒6~3F36秒9~1F12秒3の好時計をマーク。馬体重もデビュー時の496キロから1戦ごとに増え、前走は518キロ。着実に成長曲線を描いている。

 国枝師は「いいスピードがあって反応もいい。前走も離すのが早かった。我慢して直線で離すのが理想」と語る。今回の結果次第で、皐月賞へ向かうか、NHKマイルCへ向かうかを決めることになりそう。その点について師は「操縦性があるから距離は問題ない。大丈夫でしょ」。勝って皐月賞が青写真のようだ。

 全兄クルーガーがオーストラリア10FのG1クイーンエリザベスS2着。血統的にも、こなせる下地はある。父キングカメハメハは昨年8月に死んだ。「サクセッション」は「後継者」の意味。馬名からも関係者の期待の高さがうかがえる。さあ、勝負の一戦だ。

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