【ユニコーンS】デュードヴァン、サラっと上昇!軽め調整で加藤征師「いい感じ」

2020年6月18日 05:30

追い切りを行うデュードヴァン(撮影・西川祐介)

 デュードヴァンの最終追いはWコースの併せ馬。ブランクエンド(4歳3勝クラス)を1秒後方から追走。直線で内に併せると手応えに余裕を残したまま、楽々と併入に持ち込んだ。「先週しっかりと強い負荷をかけたので今週は馬なり。手綱を抱えたままでサラッと。いい感じです」。順調な上昇曲線を描く愛馬に、加藤征師も満足顔だ。

 芝のアーリントンCこそ11着に大敗したが、舞台となる東京ダートマイルは3戦3勝。新馬戦は晴れの重、2戦目のカトレア賞が雨の不良。そして前走の青竜Sが晴れの良。ありとあらゆるシチュエーションを問題にせず、きっちり勝ち切ってきた。「初戦(ルメール)と2戦目(デットーリ)で乗ったジョッキーは“他馬を気にするシャイな面がある”と評していた。そういう面はある」。師はあえて弱点を認めた上で「前走は直線でかぶせられたところで押し返していたからね」と精神面の進化に目を細める。

 前走・青竜Sの勝ちタイム1分36秒2は3歳馬としては優秀。14年のレース創設以降、良馬場では最速のタイムだ。世代最強クラスの砂の猛者が集結する一戦だが、師は相手よりもこの馬自身との戦いを強調する。「重や不良ならもっと速くなるだろうが、とりあえず良馬場で1分36秒を切れるかがポイント。それくらい走れれば…」。その先は言わずもがな。仮に道悪でも、デビュー2戦の経験が生きるのは明白だ。

 馬名はフランス語で「酒の神」。4度目の勝利の美酒へ。そしてダートホースの登竜門を制して、さらなる飛躍へ。無敗のこの舞台だけは、何としても譲れない。

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