【秋華賞】アンドヴァラナウトの「一瞬の切れ」に託す、ソダシ1強に待った

2021年10月16日 05:30

坂路で追い切るアンドヴァラナウト(撮影・亀井 直樹)

 トレセンの最前線で取材する記者が、気になる馬に迫る新企画「G1リベンジャーズ」土曜付は決断の日。17日ゲートインを迎える「第26回秋華賞」の“締め”を任されたのはスプリンターズS◎○△で3連単3万8610円を的中させ、秋G1開幕から絶好調の新谷尚太だ。15日に枠順が決まり、ギリギリまで◎探しに奔走した彼の結論は――。3連勝を期して5枠9番アンドヴァラナウトで勝負に出る。

 そうそうたる顔ぶれだ。秋華賞の過去10年の勝ち馬を振り返ると、牝馬3冠馬3頭を含む、名牝の名前がズラリ。そのほとんどは古馬になってからもG1勝利を積み重ねた。今年は実績面でソダシが抜けた存在。最終追い切りも落ち着いて坂路を登坂。大人になった姿を見せつけた。ますます1強ムードの様相が強くなった印象だが、逆転の目はないのか?!夏にメキメキと力をつけ、2000メートルに距離を延ばして2連勝中のアンドヴァラナウトの逆転を信じたい。

 初の重賞舞台となった前走・ローズSは緩い流れの6番手から進め、直線で外に持ち出すとサッと加速。レースのラスト3Fが11秒6→11秒3→11秒7と、瞬発力勝負をメンバー最速の上がり3F33秒8でいとも簡単に差し切った。今回のメンバーを見渡すとハナは、ほぼエイシンヒテン。4番を引いたソダシが持久力勝負に持ち込むべく、好位を追走。ただ、他の先行馬は深追いせず、極端に速い流れになることは考えづらい。前走同様の流れが予想される。内外を見ながら運べる5枠9番から福永は好位を取りに行くと想像する。間違いなくベストポジションでレースを進められる。ならば、前走で見せた鋭い末脚が直線で威力を発揮するはずだ。手綱を取る福永も「反応のいい馬だから一瞬の切れの特性を生かすレースをしたい」とイメージする。

 祖母エアグルーヴは創設されたばかりの96年同レースで1番人気に支持され、10着に敗れた。そのリベンジへ。牝馬3冠最終戦でタイトル獲りへ向け、ピッタリ照準を合わせてきた。秋G1・3連勝へ記者も自信の◎を進呈する。

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