【中日新聞杯】ショウナンバルディ逃げ切りV!岩田康、JRA重賞通算100勝達成

2021年12月12日 05:30

2021年、中日新聞杯を制したショウナンバルディ(右)

 強気のリードが実を結んだ。師走の名物ハンデ戦「第57回中日新聞杯」が11日、中京競馬場で行われ、8番人気ショウナンバルディが逃げ切りV。9度目の重賞挑戦でタイトルを獲得し、香港遠征中の僚馬レシステンシアに最高の形でバトンをつないだ。岩田康誠(47)はJRA重賞通算100勝(史上11人目、現役7人目)を達成した。

 直線、粘りに粘ってタイトルをもぎ取った。先手を奪って逃げ切り狙いのショウナンバルディがしぶとさ全開の走りを披露した。2番手で食い下がるアフリカンゴールドを半馬身差で振り切り、重賞初制覇のゴールへ。岩田康は右手で力強くガッツポーズ、喜びを爆発させた。レース後は「うれしかった」と言葉少なながら、ここに懸ける思いの強さをにじませていた。

 2番枠からスタートを決めると迷わずハナへ。内からアイスバブル、外からアフリカンゴールドが来ても先頭を譲らない。「しぶとさが持ち味なので、内枠を生かして逃げることを考えていました」。イメージ通りの展開に持ち込んだ。前半1000メートルを1分1秒1で通過。極端に緩くはなくても、他のジョッキーが「ペースが遅かった」と声をそろえるほど、絶妙なラップを刻んで相棒をリードした。「自分のペースで行けたし、素晴らしい走りをしてくれました」と褒め称えた。

 区切りの勝利を収めた岩田康は「重賞に限らず、常に最高の騎乗をすることを心掛けています。これからも一戦一戦ベストのパフォーマンスを見せていきたい」と喜びのコメント。今後のさらなる活躍を目指して、気持ちを新たにした。一方、松下師は香港に滞在。香港スプリントに出走する僚馬レシステンシアに弾みをつける勝利となった。

 ◆ショウナンバルディ 父キングズベスト 母バノヴィナ(母の父リダウツチョイス)牡5歳 16年4月23日生まれ 栗東・松下厩舎所属 馬主・国本哲秀氏 生産者・北海道日高町の木村牧場 戦績25戦5勝(重賞初勝利) 総獲得賞金1億5962万6000円。馬名の由来は冠名+イタリアのコムーネの一つ。

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