【高松宮記念】レシステンシア粘れる!「4角5番手以内」から底力勝負
2022年3月26日 05:30 新企画「G1展開王」の結論を出す時が来た。連載3回の各記者の見解ももちろん考慮する。
第1回で取り上げたナランフレグの決め手は脅威。ただ、馬場悪化必至の中、重~不良未経験は痛い。いきなり走る可能性もあるが、そこに期待するのは趣旨に反する。
第2回の「どうしても逃げたい馬はいない。意外にペースは上がらない」はどうか。ファストフォースの追い切りに乗った柴山からは「この馬のリズムで」という言葉こそ出たが、逃げにこだわる雰囲気はなかった。むしろ、レイハリアの追い切りのために美浦へと駆けつけた亀田の「行く馬がいない。今の馬場なら行った方がいい」に逃走ムードを感じた。
ただ、同馬はスタートこそ速いが、飛ばしてかく乱という馬でもない。実際、昨年のキーンランドCでは序盤でハナを奪ったものの、メイケイエールが掛かり気味に迫ってくると、あっさりとハナを譲っている。そしてその上で1着。逃げの形というより、自分のペースを守る方を優先するタイプだ。ハナを奪ってもむちゃなハイペースはない。
第3回の「道悪の高松宮記念は前有利」も参考になる。ダノンスマッシュ級の底力がなければ後方からでは無理。過去の傾向から4角5番手以内の馬で決まる。
見えてきた。ロケットスタートからレイハリアがまずハナ。レシステンシア、キルロード、ファストフォースが続く流れ。ペースは平均、気持ち速いくらいか。人気のグレナディアガーズは大外が痛い。まずは折り合いに徹するはずで、道中で極端に位置を上げてくることはないだろう。
前述4頭が手応えを残したまま4角で1~4番手を占める。そこからは底力勝負だ。4角を5番手以内で迎えたレースの出走18頭の勝率、連対率を別表にまとめた。連対率7割超えは4頭。その中でただ一頭、サンプル数が11戦に達したレシステンシアが頼もしい。馬券圏内を外した2戦もともにG1。今となってはやや長いと思えるマイル戦だった。この馬なら粘れる。
基本は前の馬。そして勝つのは先団で実績を残してきた馬。レシステンシアが雨の桶狭間で頂点に立つ。