【大阪杯】エフフォーリアVSジャックドール!令和の「化け物」2強徹底比較
2022年4月1日 05:30 実績馬VS上がり馬の2強対決。よくある構図のようでいて、大阪杯のエフフォーリアとジャックドールの対決にはぴったり当てはまる先例が思いつかない。出身は片や大牧場で片や小規模牧場、脚質は自在と逃げ、ローテは休み明けと連戦――。全てが対照的な2強を徹底比較だ。
競馬史に残る竜虎激突となる。受けて立つ横山武が「エフフォーリアもジャックドールも化け物。意識せざるを得ない」と言えば、藤岡佑は「エフフォーリアのライバルと言っていただけて光栄。期待にいいレースで応えたい」と2強ムードは最高潮。両雄並び立たずの格言通りなら、2強のジャッジが馬券の命運を握る。さまざまな項目の徹底比較で“正解”に迫る。
【実績】格はG1・3勝の年度代表馬エフフォーリアが断然。巨艦ノーザンファーム出身で、コントレイルやグランアレグリアを打ち破ってきた戦績は非の打ちどころがない。ジャックドールはG1初挑戦。生産したクラウン日高牧場にとっても初のG1出走機会となる。
【コース適性】阪神内回りは基本的に逃げ有利。ジャックドールは当コースを2度経験済み。覚醒前だった昨春の未勝利戦で2着馬に9馬身差をつけた。鞍上が「アドバンテージを生かしたい」と語るように、脚質の強みは大きい。対するエフフォーリアは阪神はおろか関西圏輸送が初めて。横山武は「器用な馬なので心配していない」と力強いが、ストライドが大きい馬でやはりベストは広いコースの印象。
【距離適性】デビューから一貫して10Fを使ってきたジャックに軍配。藤岡師は「ずっとこだわってきた。距離はベスト」と言い切る。同距離のモーリス産駒は【32・20・22・111】で勝率17・3%と驚異的なレベルの数字。エピファネイア産駒【40・49・41・279】の同9・8%を大きく上回る。エフフォーリア自身はこの距離4戦4勝と完璧だが、今回は折り合い重視で挑んだ自己最長距離の有馬記念から一気に500メートルの距離短縮。ジャックドールが刻むハイラップに戸惑う可能性も。
【状態】臨戦過程は対照的。エフフォーリアは今年初戦。スムーズさを欠いた1週前追い切りで状態を不安視されたが、最終追いは併せ馬で格好をつけた。ジャッジが正確な横山武が「有馬記念よりいい」なら不安はない。ジャックドールは今年3戦目、中2週の過密日程。それでも最終追いでCWコースラスト1F10秒8の猛時計だ。ただ、前走のパドックから発汗が目立っている。
現代競馬の直行ローテで挑む最強馬エフフォーリアか、最適条件のG1まで一気に駆け上がってきた異次元の逃げ馬ジャックドールか。週末いよいよ雌雄を決する。