【宝塚記念】出脚で勝負あり!パンサラッサ独り旅 前行くメンバーそろっても問題なし

2022年6月25日 05:20

パンサラッサ

 予想の重要なファクターである展開を、さまざまな角度から検証する春のG1企画「展開王~前か後ろか」。「第63回宝塚記念」は前々で勝負する脚質がそろった。その中でもメンバー屈指の出脚の速さを誇るのがパンサラッサだ。いったん行き切ってしまえば道中は競られず、独り旅…という読み。芝の状態がいい2週目、内回りで粘りに粘る。

 今年の宝塚記念は2年ぶりにフルゲート。実力馬がそろったが木曜午後、JRAが発表した枠順を見ても気持ちは全くブレなかった。6枠11番パンサラッサに◎を託す。舞台となる阪神芝2200メートル内回りはコーナー4つで2度の坂越え。特殊なコース形態ゆえに紛れが生じやすい。そこで安定した先行力が強みになると考えた。前走、逃げた馬を挙げるとオーソリティ、タイトルホルダー、パンサラッサの3頭。他にアフリカンゴールドや僚馬ステイフーリッシュも積極的に立ち回る脚質だ。ただ、これだけ前に行くメンバーがそろっても出脚はパンサラッサが一番速い。いつも通りテンからスッと行き脚がつき、行き切ってしまえば意外に1コーナーまでの先行争いは避けられるかも?

 昨秋以降はハナを切る競馬で開眼した。福島記念は前半1000メートルで57秒3のハイラップを刻み、2着ヒュミドールに4馬身差の圧勝。後続を引きつけて逃げるのではなく、テンからビュンビュン飛ばしていく。あのペースで行っても粘られるとなると他馬も早めに脚を使わざるを得ない。初の海外遠征となった前走・ドバイターフも、この馬らしい積極的なレース運び。ゴール前、英国馬ロードノースに迫られながらも抜かせず同着VでG1タイトルをものにした。池田厩務員は「ドバイから帰国後、さらに心肺機能が良くなった。ゲートが抜群に速いから、ここもハナを切れると思うし、後は気分良く運べたら」と期待十分だ。

 通常の4週目の開催ではなく、昨年と同じく京都がスタンド工事中のため2週目で芝のコンディションがいい。昨年のこのレースは7番人気の僚馬ユニコーンライオンが逃げて2着。厩舎の先輩に続け――。迷いなき逃亡劇で上半期のグランプリを盛り上げる。

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