【阪神JF】リバティアイランド末脚さく裂 心強い川田継続騎乗&ノーザンF無類の強さ

2022年12月6日 05:18

データが導き出した本命はリバティアイランド

 過去の傾向から好走馬を探し出す「G1データ王」。今週は大挙29頭が登録した2歳女王決定戦「第74回阪神JF」を徹底分析する。昨年は3連単11万4300円の高配当が飛び出した一戦。4つの項目分析から激走馬をあぶり出した。

(1)前走
 主要ステップのアルテミスS組【4・3・3・23】、ファンタジーS組【3・0・2・32】がやはり中心。場別で見ると前走東京組が【6・5・8・46】と圧倒的に強い。意外にも前走も阪神で走っていた馬は【0・0・1・14】と連対なし。京都競馬場の改修工事につき、今年もファンタジーSは阪神で行われただけに気になるデータだ。

 距離別でみると1400メートル組が【4・2・4・62】、1600メートル組が【4・7・6・63】とほぼ拮抗。出走数は少ないが1800メートル組は【2・1・0・8】と勝率が群を抜く。それ以外の距離からの臨戦は好走実績がない。レース間隔としては9~11月に1戦挟んでいるのが好ましく、9月以降1走もしてなかった休み明けの馬は13年1着レッドリヴェール、2着ハープスター以来、連対できていない。

 最後に着順。前走1着馬【8・7・5・69】、同2着馬【2・1・3・21】で馬券圏内の大半を占める。3着以下に敗れていた馬はよほどの要因がない限りは推せない。

(2)脚質
 前走時のファクターで最も注目すべきは上がり3Fの順位。メンバー最速だった馬は【5・4・2・34】、勝率11・1%と優秀。同2位【1・2・2・22】、同3位【2・1・3・21】までは及第点だが、4位以下になると【2・3・3・68】と勝率は2・6%で単勝回収率はわずか6%まで落ち込む。

 4角の位置取りも重要で、1番手つまり前走逃げた馬は【1・1・0・18】と振るわない。2番手【2・0・2・16】、3番手【3・0・2・26】が好成績。なお、9番手以下だった馬は1頭も勝てていない。まとめると、先行してメンバー最速の上がりを計時していた馬が狙い目となる。

 (3)騎手
 香港国際競走と同週に行われるため、有力馬であっても乗り替わりが発生しやすい。継続騎乗の場合は【8・6・6・65】、勝率9・4%に対して、前走から乗り替わった場合は【2・4・4・83】、勝率2・2%と成績はガクンと落ちる。今年はこのレースに強いルメール、戸崎らの有力騎手は騎乗しない予定。継続騎乗か否かを重視して考えたい。

(4)生産
 2歳牝馬にとって唯一のビッグタイトルとあって、巨艦ノーザンファームの生産馬が【6・5・2・27】と無類の強さ。17~20年に4連覇。過去には6連覇(07~12年)も達成している。今年もアロマデローサ、ウンブライル、ドゥアイズ、ブトンドール、ミスヨコハマ、モリアーナ、ラヴェル、リバティアイランドの8頭を登録している。次点では【2・1・0・16】の社台ファーム。こちらもイティネラートル、ダンシングニードル、マラキナイア、モズメイメイ、ライトクオンタムの5頭を登録。

 結論
 最もデータに合致したのはリバティアイランド。アルテミスSは他馬の厳しいマークにさらされ2着惜敗も、進路を探しながらメンバー2位の上がり。川田の継続騎乗、ノーザンファーム生産も心強い。ラヴェルもほとんどの項目をクリアしたが、後方一気の位置取りだけが気がかりで次点評価とする。伏兵では東京新馬戦を先行策の好内容で勝ったモズメイメイが抽選を突破すれば面白い。

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