【日本ダービー】ファントムシーフ前走のダメージなし あとはレジェンドにお任せ

2023年5月25日 05:30

<日本ダービー>武豊が騎乗してCWコース併せ馬で追い切ったファントムシーフ(右)

 燃えたぎる闘志を抑え、我慢の最終リハ。皐月賞3着ファントムシーフは新コンビ・武豊を背にCWコースへ。序盤は僚馬ソリタリオ(4歳オープン)を3馬身追走する形で運び、4角手前から徐々に差を詰めていく。ゴール前、手綱を持ったまま馬なりで並びかけるとグイッと首差、前に出て6F84秒3~1F11秒3を計時した。フットワークが軽く、まだ追えば伸びそうな手応え。武豊は「(調教が)強くなりすぎないように。動きは凄く良かった。折り合いもついて(直線は)軽くゴーサインを出そうかなというところで馬が自分から反応し、ギアを上げた。かなり状態はいい」と納得の表情を浮かべた。

 重馬場で行われた前走・皐月賞は道中10番手から。向正面で右後肢が落鉄するアクシデントがありながら直線、馬場の真ん中からグイグイ伸びて3着。悲観する内容ではなかった。梛木助手は「苦戦は想像していたが負けることは想像していなかった。勝ち馬とあれだけの差をつけられ、率直に悔しかった。ただ、落鉄もあり、全力を出し切れなかったし、敗因はハッキリしている」と前を向く。

 前走後は滋賀県大津市のチャンピオンヒルズで英気を養い、先月26日に帰厩した。「前走のダメージを心配していたが幸い、体に傷みもなかったし牧場がしっかりケアしてくれました」。9日、武豊との新コンビが決定。「初騎乗なので(コンビ決定から)早めにコンタクトを取ってもらいたいとの思いがあり、3週連続で追い切りに乗ってもらいました」と説明する。

 ここ3週の追い切りは全てCWコースで行われ、2週前が6F81秒5~1F11秒5(馬なり)。1週前は目いっぱい負荷をかけて、6F81秒0~1F11秒0を刻んだ。「無駄な力みはない方がいい。ずっと中間は折り合い面を意識して馬づくりをしてきた」と梛木助手。2F延長は問題なし。ダービー仕様の仕上げで万全の準備が整った。

 左回りは2月の共同通信杯を含む2戦2勝。「共同通信杯のように好位から抜け出し、長くいい脚を使うのが理想だが、そのあたりはダービー6勝の武豊騎手にお任せします」とレジェンドに全幅の信頼を置く。跳びが大きく、スピードの持続力が最大の武器。直線の長い府中で持ち味をフルに発揮させる。

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