【安田記念】ダノンスコーピオン“縁ある”ミルコと初コンビ
2023年5月31日 05:23 【G1ドキュメント・栗東=30日】関西は前日に梅雨入り。火曜の栗東も朝から雨が降り続いた。寺下は開門時間の午前6時30分から坂路モニターをチェック。5分後、ダノンスコーピオンが坂路の真ん中をゆったり駆け上がった。しばらくして調教スタンド前に現れた担当の岩本助手を直撃。「使ってガスが抜けているし具合はいいですよ。昨年のアーリントンCからNHKマイルCに向かう時と同じような感じで、いい形で来られている」と好感触を口にした。
昨秋以降は結果が出ていないが、約1年前のNHKマイルCは前哨戦から連勝でV。ロードカナロア、ダノンスマッシュなどG1馬を手がけた腕利きが「粗削りな部分はあるけど持っているモノは凄い」と絶賛する逸材。前走の京王杯SC(11着)は「初めて内々を走って馬自身の気持ちが乗らなかった」と力負けではないと強調した。
今回は岩本助手にとって“縁のある”M・デムーロとの初コンビで参戦する。以前、所属した瀬戸口勉厩舎で解散前の最後のレース(07年2月25日阪神12R)に出走した担当馬のエイシンボストンがV。その時、勝利に導いたのがM・デムーロだった。「最後のレースを勝たせてくれて、凄くうれしかった。みんなで泣きましたね。(鞍上とのタッグは)あれ以来だと思うし、これも運命かな。また一緒に涙を流したいね」。
現在所属する安田隆厩舎も来年2月で定年解散を迎える。「先生も最後ですし、勝って恩返ししたいですね」。厩舎にとっては父ロードカナロア(13年)以来の安田記念制覇が懸かる。ラストイヤーのドラマチックな勝利を期待したい。