【菊花賞】ソールオリエンス2冠へ絶好 23年ぶり皐月賞馬VSダービー馬

2023年10月17日 05:18

データ班が導いた菊の主役はソールオリエンス

 過去10年の傾向から好走馬を導き出す「G1データ王」。今週は牡馬3冠最終戦の「第84回菊花賞」。先週の秋華賞は単勝1・1倍の圧倒的1番人気に支持されたリバティアイランドが見事3冠を達成したが、今週は上位混戦の様相。2冠馬が誕生するのか、それとも思わぬ伏兵の台頭があるのか。

 (1)皐月賞馬VSダービー馬
 皐月賞馬とダービー馬がそろって菊花賞に出走するのは意外に珍しく00年以来、実に23年ぶり。今世紀では初対決となる。皐月賞馬ソールオリエンスとダービー馬タスティエーラの対戦成績は1勝1敗だが、過去にさかのぼれば圧倒的に皐月賞馬が強い。“直近”の00年は皐月賞馬エアシャカールがダービー馬アグネスフライトを抑え、2冠を達成。フライトは1番人気に支持されたが5着。菊花賞での「皐月賞馬VSダービー馬」は過去16回あり、対戦成績は皐月賞馬が12勝4敗で大きくリード。ちなみに皐月賞馬&ダービー馬のワンツーは73、98年の2回のみだ。

(2)臨戦
 ステップとしては神戸新聞杯、セントライト記念の両トライアルが断然。6頭の優勝馬を出す神戸新聞杯の【6・5・4・51】に対し、セントライト記念は【3・3・1・43】。が、21年タイトルホルダー、22年アスクビクターモアとセントライト記念組の関東馬が2連勝中。過去10年の戦績は神戸新聞杯優勢だが、明らかに流れは関東寄り。両トライアル以外からの優勝は18年ラジオNIKKEI賞からの臨戦となったフィエールマンのみ。今年はダービー馬タスティエーラがぶっつけでの参戦になるが、4カ月以上の休養明けで3着以内に入った馬は過去10年では皆無だ。

(3)流れは関東
 今年は皐月賞で関東馬がワンツー。ダービーでは関東馬が1~3着を独占した。菊花賞も今年は関西馬8頭に対し関東馬9頭が出走予定。菊花賞で関東馬の出走頭数が関西馬を上回れば、87年(関東馬11頭、関西馬7頭)以来36年ぶり。ちなみにこの年は関東馬サクラスターオーが優勝している。皐月賞、ダービーに続き関東馬が3冠レースを全勝すれば、87年(皐月賞&菊花賞=サクラスターオー、ダービー=メリーナイス)以来36年ぶりとなる。

(4)結論
 セントライト記念をステップ(2着)とした皐月賞馬ソールオリエンスが不動の主役。過去2年の勝ち馬タイトルホルダー、アスクビクターモアもセントライト記念13着、2着から巻き返しての戴冠だった。ダービー馬タスティエーラはぶっつけ参戦で迷わず消し。過去に皐月賞(1着)以来の休養明けで2冠制覇を果たしたサクラスターオー(87年)のような馬もいるが、現代の競馬では苦戦は免れない。相手筆頭はこれも関東馬のハーツコンチェルト。神戸新聞杯は1番人気5着に敗れたが本番で本領発揮。5戦4勝のドゥレッツァは条件戦からの参戦が減点材料だがノーザンファーム生産のドゥラメンテ産駒は3冠牝馬リバティアイランドと同じ。鞍上のルメールは菊花賞で【2・2・1・2】。最大の惑星はこの馬になる。 (データ班)

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