【大井・JBCクラシック】キングズソード 鮮やかな新王者誕生!モレイラに導かれて抜群切れ味

2023年11月4日 05:13

<JBCクラシック>レースを制したキングズソード(撮影・郡司 修)

 ダート競馬の祭典「JBC競走」は3日、大井と門別で行われた。JBCクラシックは4番人気キングズソードが道中3番手から4馬身突き抜け、Jpn1初挑戦で初制覇。JBCスプリントは大井所属の笹川翼(29)が騎乗した3番人気イグナイターが兵庫県競馬所属馬としてはJpn1初制覇の快挙。JBCレディスクラシックは1番人気アイコンテーラー、門別で行われたJBC2歳優駿も1番人気フォーエバーヤングが重賞初制覇を飾った。

 鮮やかな新王者の誕生劇だった。新コンビのモレイラを背にキングズソードは最終4角、3番手の外を手応え十分に回った。前に前年覇者テーオーケインズ。後ろには今春の帝王賞優勝馬メイショウハリオ。2強が伸びるのか?しかし、桁違いに伸びたのはJpn1初挑戦のキングズソードだった。4馬身差圧勝!!

 右手を高々と上げて引き揚げたモレイラはJBC初初参戦で大仕事。「思った以上にいいスタートを切れて自然と3番手…。リズム良く、引っ張ることもなく、直線もいい脚。とても強かった。気持ち良かった」と初コンビの相棒を称えた。

 4歳の今年、一気に躍進した。5戦4勝の固め打ちで新ダート王へ。悲願Jpn1初Vを飾った寺島師は「うれしいのと、ほとんど驚きの方が多いです。この馬のお兄さんで初めて重賞を勝てて、全きょうだいで大きいところを獲れて良かったです」と感激に浸った。全兄は同じシニスターミニスターを父に持つキングズガード。17年プロキオンSで寺島厩舎に重賞初Vをプレゼントしてくれた功労馬だった。同師は「お兄さんよりも弟の方が完成が早くて、特にこの1年で気持ちの面が一気に良くなった感じ。行く馬が少ないので、モレイラさんには、ある程度の位置では…とは言ってました。予定通りの競馬ができました」と初騎乗で一発回答の“マジックマン”の本領発揮に感嘆していた。

 今後は「チャンピオンズC(12月3日、中京)や東京大賞典(同29日、大井)も選択肢の一つ」と寺島師。さらに「お兄さんは重賞が1つだけで悔しい競馬も多かったので、その分も頑張れれば」と、さらなる飛躍を期待していた。

 ◆キングズソード 父シニスターミニスター 母キングスベリー(母の父キングヘイロー) 牡4歳 栗東・寺島良厩舎 馬主・ヒダカ・ブリーダーズ・ユニオン 生産者・北海道浦河町の日進牧場 戦績13戦7勝(南関東1戦1勝) 総獲得賞金2億949万1000円。

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