【阪神JF】ルシフェル光る瞬発力!デビュー3戦全てでメンバー最速上がり
2023年12月9日 05:22 土曜付G1企画「展開王」、2歳女王決定戦「第75回阪神JF」は大阪本社・坂田高浩(39)が担当する。全馬キャリアが浅く、脚質が定まっておらず展開は読みづらいが、そこはレース傾向と照らし合わせて冷静に分析。デビュー3戦全てでメンバー最速の上がり3Fをマークしているルシフェルに託した。
阪神JFの舞台となる外回りのマイル。昨年のリバティアイランドが記憶に新しく外差しの傾向が強い。その要因はコース形態にあり、いま一度レイアウトを確認したい。
向正面半ばのスタートから4角までほぼ平たんで、4角途中から残り200メートル付近まで下りが続く。ただ、そこから約120メートル付近まで急坂が待ち構え、約1・8メートルの勾配を一気に駆け上がる。最後はスタミナが明暗を分け、一介のスピード馬は苦戦を強いられている。約476メートルの長い直線を意識した瞬発力勝負になることが多く、速い上がりを使える馬を狙う。
過去10年、前走の上がり3Fでメンバー最速だった馬が【5・5・1・37】。そのうち1800メートルからの距離短縮で挑んだ馬は【2・1・0・3】と連対率50%。萩S1着をステップに参戦するルシフェルに◎だ。
デビュー3戦全て上がり3Fはメンバー最速。道中ハミを取らなかったり、精神面で随所に幼さを見せながら、一戦ごとに学習している。前走・萩Sのレースぶりからしても直線が長いコースの方が合う。前走にしても、やや追走に戸惑うところがあったが鞍上が促しながらエスコートした経験が、フルゲート18頭立てのG1でも生きてくる。
展開を読むと、序盤は前走で逃げの手を打ったテリオスルルがハナを奪いそう。プシプシーナが逃げる可能性もありそうだが、どちらも前走でハイラップを刻んだわけではなく、今回も極端に速くはならない。千四の重賞勝ちから挑むカルチャーデイやコラソンビートも中団やや前めにつけるが、やはり直線が長いことと1F延長で仕掛けるタイミングは慎重になりそうだ。馬群は一団となり、このレースらしい瞬発力勝負となる。
ルシフェルは後方からリズム重視。サフィラを視界に入れながら直線は外に出して末脚に懸ける。集中して走れば、しまいはグイグイ伸びてくるはずだ。斉藤崇厩舎の先輩、クロノジェネシス(18年2着)やジェラルディーナ(20年7着)も通った2歳G1で結果を出し、名牝への道を突き進む。