【朝日杯FS】ダノンマッキンリー 好位から突き抜ける 前走秋明菊賞上がり3F最速で条件合う

2023年12月12日 05:18

朝日杯FSの前走着順別成績

 過去の傾向から勝ち馬に迫る「G1データ王」。2歳G1「第75回朝日杯FS」は主役不在の混戦模様だ。そんな時こそデータの出番。データ班が3項目から阪神開催となった14年以降の過去9回を分析。導き出した結論は、2歳戦に強いあの“勝負服”の馬だ。

(1)前走
 勝率30%を誇るサウジアラビアRC組が今年は不在。次いで主要ステップと言えるのはデイリー杯2歳S組【1・4・2・17】だが、近年はあらゆる条件から好走馬が出ている。20年グレナディアガーズは阪神芝1400メートルの未勝利戦を、21年ドウデュースは東京芝1800メートルのアイビーSをステップにV。昨年は東京マイルの新馬戦を制したレイベリングが3着に入った。

 ただ、どのレースからの臨戦でも前走1着が理想だ。全9勝を挙げ、21頭の馬券絡み。その中でも前走1番人気なら【5・2・4・15】の複勝率42・3%とより信頼度がアップする。一方、前走3着以下は連対馬わずか2頭。勢いが重要視されるレースだ。

 (2)脚質
 直線の長い外回りコースとあって、逃げ切りはゼロ。逃げた馬の最高着順は16年ボンセルヴィーソの3着。逃げ切りで連勝を飾ったセットアップにはやや厳しいデータか。

 14~16年に差し&追い込み馬が3連勝したが、17年以降は好位からの抜け出しが主流。1分33秒台の高速決着が当たり前となり、極端な追い込みは決まりづらい。4角13番手以下は【1・1・1・29】と苦戦。対して直近6年の勝ち馬は【6・3・7・52】の4角7番手以内から伸びた。もちろん、ポジショニングに加えて鋭い末脚も必要。上がり3F1位は【4・3・1・3】の単勝回収率187%、複勝回収率341%と抜群の成績を誇っている。また前走で上がり3F最速をマークした馬も【5・7・5・32】の好成績で要チェックだ。

 (3)生産者
 ノーザンファームの生産馬が【5・5・2・24】で勝率13・9%、連対率27・8%、複勝率33・3%で他を圧倒。18~21年4連覇、20年ワンツースリー、15~22年の8年連続連対と無類の強さで、しかも単勝回収率も100%を超えている。今年はシュトラウス、ダノンマッキンリー、ミルテンベルクの3頭がエントリー。先週の阪神JFでも生産馬がワンツーを決め、節目のJRA・G1200勝を達成した“最強スタッド”。勢いも十分だ。

 これに続く社台ファームは【1・1・1・11】。16年Vサトノアレスを最後に馬券圏内の3着に入っていない。無傷でデイリー杯2歳Sを制したジャンタルマンタルがジンクス打破なるか。

 結論
 本命はノーザンファーム生産馬ダノンマッキンリー。デビュー2戦で4角5番手以内、前走の秋明菊賞は上がり3F最速Vと好走条件にぴったり。冠名「ダノン」は当レース2勝を含む2歳G14勝と相性抜群だ。同じくノーザンファーム生産馬のシュトラウスも有力。前走・東スポ杯2歳Sが強い内容。激しい気性がネックだが、うまく折り合った時の爆発力は魅力だ。穴は近2走で好位から上がり3F最速をマークしているサトミノキラリ。

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