【根岸S】“千四の鬼”サンライズフレイム5連勝だ!炎の末脚で狙う初戴冠
2024年1月24日 05:28 ダート界を熱くさせる新星だ。ダート1400メートルで4連勝中のサンライズフレイムが「第38回根岸S」(28日、東京)で重賞初挑戦。飛躍を期す明け4歳の初戦に向けて順調に稽古をこなしている。精神面に課題を残すが、そのレースぶりは大物感たっぷり。初タイトル奪取へ、突き進む。
重賞の壁を越えてみせるか。サンライズフレイムはダート1400メートルで1勝クラスから初オープンの前走・オータムリーフSまで4連勝中。クラスが上がっても、お構いなしに凄みのあるパフォーマンスで勝ち続けている。石坂師は「元々、能力の高さを感じていた馬。強さを見せてくれていますね」と目を細めた。前走はゲートで突進して駐立がうまくいかず出遅れたが後方追走から、いざ直線に向くとエンジン全開。強烈な末脚を繰り出し、差し切った。その荒々しさが器の大きさを感じさせる。
ここまで6戦5勝。唯一の黒星は2戦目だった。デビュー戦と同じ東京マイルだったが、レースを察知したのかイレ込みが激しく、テンションが高かった。担当の岩佐助手は「装鞍所からパドックでずっと立ち上がって、ジョッキーも乗れないくらい」と回顧。「スタートしてから前の馬に乗り上げるぐらい引っ掛かってしまって」と敗因を挙げた。石坂師も「自滅したような競馬になり、メンタル面の課題があります」として、慎重に調教を重ねて心身の成長を促進。レースも関西圏の1400メートル戦を選択し経験を積んできた。
前走後は間隔を空け、3カ月ぶりのここに照準を合わせて乗り込んできた。石坂師は「リフレッシュ期間を取って、いつもの休み明け以上に動ける態勢は整っています。ゲートの確認も時間をかけてやっているし、練習ではもう大丈夫」と手応えを口にする。久々の東京も「舞台設定は合っています。精神面でも成長していますし、千四もいいですね」と期待は大きい。
5連勝で重賞Vとなれば優先出走権を得られるフェブラリーS(2月18日、東京)にも弾みがつく。結果次第ではあるが「当然、視野に入れています」(石坂師)と参戦に意欲的だ。馬名のフレイムのごとく、炎の末脚で連勝を伸ばしてみせる。
≪半兄3頭同舞台で勝ち鞍≫サンライズフレイムの1歳上の半兄は他厩舎ながら同じく下河辺牧場(北海道日高町)生産のドライスタウト(牧浦、父シニスターミニスター)。21年全日本2歳優駿、23年武蔵野Sなどを勝ち、実績十分の兄もこのレースに出走予定だったが18日に左前脚の屈腱炎が判明し、無念の離脱となった。石坂師は「兄に胸を借りるつもりだったんですが…」と気遣った。ヨハン、ノーリスを合わせ、JRAでデビューした半兄3頭は全て東京ダート1400メートルで勝ち鞍があり、サンライズフレイムもこの条件は合っていそうだ。