【大井競馬コラム】“減量”消えた菅原涼太 もう逃げだけにはこだわらない

2024年8月2日 05:00

さらなるレベルアップを誓う菅原涼太

 “差しの菅原”と言わせてみせる。菅原涼太(22=大井・堀)が騎手生活、最初の節目を迎えた。

 7月29日大井10Rをルクスディオンで逃げ切ってデビュー通算100勝を達成。「人気だったし、周りの方々に“勝てるぞ”と言われて逆に緊張した」とホッとした表情で振り返った。

 ただ、これはあくまでも区切りの数字。2日後の大井8R、ヴィクラントで挙げた101勝目こそが本当の節目だった。これで3→2→1キロと減っていった減量措置が完全に終了。“見習い騎手”を卒業した。

 12日から始まる第8回大井開催から一人前の騎手として、新たなスタートを切る。「減量がなくなることを意識してきた。今までのことを生かして頑張りたい」と意気込んだ。

 「前までは減量を生かして前に行くことだけを意識していた」と話す。卓越したスタート技術は“逃げの菅原”と言われるほど評価が高い。それでも現状に満足することなく、来たるべき日に備えてきた。

 「今はためる競馬を意識して、前だけにとらわれない乗り方をしている」。改めてヴィクラントのVTRを見た。逃げ争いを深追いせず、4番手のインで脚をためて抜け出す言葉通りの騎乗だった。

 逃げから差しへ、そして自在へ。菅原は進化を続ける。(大沢 太久)

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