【セントウルS】トウシンマカオ連覇仕様!坂路で軽くラスト1F12秒1
2025年9月4日 05:30 秋の中山と阪神が開幕する。今週は札幌を含め豪華4重賞、東西トレセンなどで最終追いが行われた。阪神のスプリントG2「第39回セントウルS」はトウシンマカオが美浦坂路で軽快な走り。史上3頭目の連覇へ向け、好仕上がりをアピールした。
百戦錬磨のベテランに強い調教は必要ない。まだ薄暗い午前5時過ぎ。6歳馬トウシンマカオが姿を見せたのは、負荷のかかるWコースではなく坂路だった。若駒のようなあふれんばかりの前進気勢をグッと抑えつつ、馬なり単走でもスピード感は上々。最後まで闘志を内に秘めたまま、余力十分に登坂した。
タイムは4F53秒7~1F12秒1。自己ベストが4F51秒9(馬なり)であることを思えば、やや物足りない数字に映る。それでも高柳瑞師は「これで十分」と納得顔。「結構仕上がっていたので、坂でサラッとやれば十分だと思って。びっくりする時計ではないけど特に問題ない」と続けた。
中間の調整も順調そのもの。暑さにへこたれず入念に乗り込み、ひと追いごとに調子を上げてきた。Wコースの1週前追いでは、北海道から駆けつけた横山武を背に超抜の動き。馬なりで自己ベストに0秒1迫る6F80秒6、ラスト1Fは11秒3と鋭く伸びた。24年オーシャンS、昨年の当レースと過去重賞2勝を挙げている得意の休み明け。「休み明けではいつも力を出してくれるし、今回もその感じと変わらない」と師も三たびのVを予感している。
前走の京王杯スプリングCは1頭だけ重量58キロを背負いながら、G1馬ママコチャを悠々とナデ斬った。日本レコードVのおまけつき。この馬のベストパフォーマンスと言ってもいい一戦だった。トレーナーが「年を重ねているが衰えた感じが全くない」と話す通り、ここにきてピークを迎えた印象。04&05年ゴールデンキャスト、17&18年ファインニードルに続く史上3頭目の連覇を達成できれば、悲願のG1制覇が見えてくる。