【菊花賞】エリキング上昇実感!中内田師騎乗でラスト鋭く 長距離仕様“完成”ラスト1F11秒8
2025年10月23日 05:26 クラシック最終戦「第86回菊花賞」の最終追い切りが22日、東西トレセンで行われた。神戸新聞杯を制したエリキングは“静”に徹した単走馬なりのメニューながら力強い脚さばき。CWコースを馬なりのまま気分良く駆け抜け、ラスト1F11秒8をマークした。休み明けを叩いて上昇ムードが漂う。
長距離仕様の万全仕上げだ。開門直後に馬場入りしたエリキングはCWコース単走。ゆったりした走りでギアを上げたのはラスト2Fだけ。しまい軽く促しただけで12秒1→11秒8でフィニッシュした。全体時計は5F71秒1。稽古をつけた中内田師は「オーバーワークにならないように気分良く。時計は派手ではないですけど、動き自体は先週の時点で良かったですし今朝もいい動きでした」と穏やかな笑み。普段から調教にまたがっており、大一番での上昇度を肌で感じている。
秋初戦の神戸新聞杯はメンバー最速の上がり3F32秒3をマークして差し切りV。落ち着いた流れで前有利だった中、先行したダービー3着馬ショウヘイを首差捉えた。「菊花賞を見据えての競馬。道中はリズム良く運べて、しまいの脚も使ってくれました」と評価。ダービー(5着)から体重を10キロ増やし、成長分を含めてもやや余裕のある体つき。それでも勝ち切るあたりが進化の証だ。
中間は在厩のまま調整してきた。3F延長の舞台も意識して追い込みすぎない仕上げ。これまで1週前追いは主戦の川田が感触を確かめていたが、今回は指揮官がまたがり先週17日にCWコースで6F80秒9の好時計。「思った以上に時計は出ましたけど、具合の良さを表したものかと思います。一度使って非常に良くなっています」と目を細めた。
出走全馬が未知の3000メートル。キャリア6走全てで手綱を取る川田は「3000メートルが合うかは走ってみないと分からないですが、走れるように神戸新聞杯でも準備して来ました」と対応に手応えをにじませる。「元々ポテンシャルが高い馬。最後まで気を抜かずに、この馬らしい走りができれば」と持ち味を出し切る構えだ。春のクラシックホースが不在のラスト1冠。ここは譲れない。