【菊花賞】(17)レイヤードレッド 嶋田恩返しV誓う「結果で応えるしかない」

2025年10月24日 05:28

レイヤードレッドと嶋田騎手

 午後2時7分。配られた出馬表に「レイヤードレッド」の文字を見つけた嶋田は思わずはにかんだ。「2時ピッタリに決まると勘違いしてて…。(出走馬が分かる)パソコンを何度もクリックしちゃった(笑い)。とりあえず入って良かったです」。21年皐月賞(アサマノイタズラ16着)、23年皐月賞(グラニット12着)に続く3度目のG1挑戦に胸は高鳴る。

 パートナーは“ゆかりの血統”。調教で何度も手綱を握った父フィエールマンと、レースでも5回騎乗した母エキナシアの子。「こういう馬でG1に臨めることはうれしい限り」と運命的な巡り合わせを感慨深く語った。24年ファルコンS2着の半兄オーキッドロマンスなど、きょうだいは短距離志向の馬が多い。それでも「この馬は大丈夫」と不安なし。「お父さんの要素が入っているからかな」と18年菊花賞、19&20年天皇賞・春を制したステイヤーのDNAを実感している。

 8枠17番。一般的に長距離戦では不利とされる外枠だが、こと菊花賞に限ればそうではない。22年ジャスティンパレス4番人気3着、23年ドゥレッツァ4番人気1着、24年アドマイヤテラ7番人気3着と3年連続で馬券に絡んでいる吉兆馬番。鞍上も「センスのある馬なので(枠順は)問題ない。他馬を気にしないで自分のリズムで運ばせてあげられる」といいイメージを持って臨む。師匠・手塚貴久師と挑む大舞台。「先生の思いは感じている。結果で応えるしかない」。デビュー15年目の32歳は恩返しのVを誓った。

 ◇嶋田 純次(しまだ・じゅんじ)1993年(平5)3月8日生まれ、埼玉県出身の32歳。11年3月5日、美浦・手塚久厩舎所属でデビュー。同日、中山1Rで初騎乗初勝利を飾る。JRA通算3328戦108勝。1メートル62、49キロ。血液型O。

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