ジェンティルドンナ急死…史上初ジャパンC連覇、12年牝馬3冠などG1・7勝
2025年11月27日 05:22 華やかなジャパンCウイークに12、13年と史上初めて同レースを連覇した歴史的名牝の急死が伝えられた。12年牝馬3冠制覇を含む国内外でG1・7勝のジェンティルドンナが25日に息を引き取ったことをサンデーサラブレッドクラブが26日、公式サイトで発表した。16歳だった。
ジェンティルドンナは父ディープインパクト、母ドナブリーニ。栗東・石坂正厩舎所属で11年11月19日に京都でデビューし、12年に桜花賞からオークス、ローズS、秋華賞、そして5連勝で古牡馬相手にジャパンCを制した。13年は宝塚記念3着、天皇賞・秋2着に敗れたもののムーア騎乗のジャパンCで連覇を達成した。3連覇が懸かった14年ジャパンCは4着に敗れたものの、引退レースとなった有馬記念で有終の美。最後の花道を飾った。
繁殖入りしてからは6頭の子に恵まれ、3番子ジェラルディーナが22年にオールカマーから連勝でエリザベス女王杯を制し、母子G1制覇を成し遂げた。今年7月には繁殖を引退し、功労馬として余生を送ることが発表された。イタリア語で「貴婦人」を意味する馬名の通り、華麗で力強い走りを見せた希代の名馬の偉業は語り継がれていく。
▼戸崎(ジェンティルドンナが有終Vを飾った14年有馬記念に騎乗)まだ若いので残念。僕の人生の中でも忘れられない一頭です。(14年に)リーディングを獲得しながらG1を勝っていなかった僕に、最後の最後で勝利をプレゼントしてくれて、箔(はく)がついた一年だったので凄く記憶に残っています。安らかに眠ってほしいです。
▼石坂正氏(元調教師、ジェンティルドンナを現役時代に管理)最高の思い出をつくってくれた存在でした。先日、秋華賞があって今週がジャパンC、来月は有馬記念だし最近、ジェンティルドンナを思い出すことが多かったんです。今年、繁殖を引退して体調はどうなのかな?と心配していました。まだ16歳だから早過ぎるし、短すぎる馬生。せめて、あと10年くらい生きていてくれたら…。悲しいですね。ゆっくり休んでもらいたいです。
▼吉田俊介氏(サンデーレーシング代表取締役)今年に入り体調を崩すことが増えたため繁殖牝馬を引退して牧場で過ごしていましたが、症状が悪化し昨日、起立できなくなってしまいました。牝馬3冠制覇やジャパンC連覇など競走馬として数々の偉業を成し遂げ、母としてもジェラルディーナを送り出し、本当に素晴らしい馬でした。現役時代から多くのファンの方に応援していただき、これからゆっくりと過ごしてほしいと思っていただけにとてもさみしい限りですが、安らかに眠ってほしいと思います。
