【葵S】デアヴェローチェ 天国の父に届けるV マテラスカイ産駒がJRA重賞初制覇
2026年5月31日 05:25 3歳スプリント重賞「第9回葵S」が30日、京都競馬場で行われた。5番人気デアヴェローチェが昨年のダービージョッキー・北村友一(39)に導かれ、初タイトルを獲得。管理する上村洋行師(52)はJRA重賞10勝目となった。マテラスカイ産駒はうれしいJRA重賞初制覇。牝馬は23年(モズメイメイ)から4連勝となった。
天国の父にうれしい初タイトルを届けた。芦毛馬デアヴェローチェが残り100メートルで先頭に立った。ゴール前で外から勢いよく迫ったヒシアイラを首差抑えて、1勝クラスから連勝で重賞ウイナーの仲間入り。北村友は「いつでも反応できそうな手応えで回って来られたので、スムーズに抜け出すことができた。走る馬だと思っていたので、しっかり勝てて良かった」と爽やかな表情を浮かべる。
スタートで少し後手に回ったが、二の脚の速さで「うまくリカバリーができました」と好位の内を確保した。余力十分に直線に入ると、鞍上が左ムチを2発。その鼓舞に応えるかのようにグイッとひと伸び。そのまま先頭でゴールを駆け抜けた。上村師は「内枠も良かった。ジョッキーがうまく脚をためてくれて、馬場も味方に。うまくいけば勝ち負けできると思っていたし、理想通りの競馬ができた」と笑顔で振り返る。
米国産の父マテラスカイは短距離ダート重賞2勝の快速馬で海外でも活躍し、19年ドバイゴールデンシャヒーンは2着に好走。現役引退後はブリーダーズ・スタリオン・ステーション(北海道日高町)で種牡馬入り。第2の馬生を送っていたが、24年6月16日に腸捻転のため、10歳という若さで息を引き取った。
初年度産駒である現3歳世代からスター候補が誕生。デビュー当初は千四とマイルを使われてきたが、スプリント路線に目先を替えて連勝と覚醒した。上村師も「(血統的にも)千二の適性は高い。千四も乗り方ひとつでこなせるが、やっぱり千二がベスト。とりあえず、ひと息を入れたいと思います」と喜んだ。
指揮官が「まだまだこれからの馬」と言い切るように、父は古馬になってから本格化。鞍上も「軽い走りをする良さを残しつつ、力強さが出てきたら」と今後の伸びしろに期待を込めた。父のDNAを受け継いだ快速馬が、この世代のスプリント路線を引っ張っていく。
◆デアヴェローチェ 父マテラスカイ 母ミニーアイル(母の父ミッキーアイル)23年2月10日生まれ 牝3歳 栗東・上村厩舎所属 馬主・合同会社TO RACING 生産者・北海道安平町のノーザンファーム 戦績7戦3勝(重賞初勝利) 総獲得賞金6936万7000円 馬名の由来は女神(イタリア語)+冠名。

