中山で福島代替開催 夏は00年以来11年ぶり

2011年5月11日 06:00

 JRAは10日、震災の影響で福島競馬場の復旧のメドが立たないため、開催場が未定のまま暫定の番組を発表していた6月18日~7月10日(2回福島競馬分)の東日本での開催を「3回中山競馬」として中山競馬場で実施すると発表した。

 夏競馬が中山競馬場で行われるのは、新潟競馬場が改修工事中だった00年以来11年ぶりのこと。JRA小畠薫理事は「東日本での代替となると選択肢は東京か中山だけ。今年になって中山は1開催半しか実施していないこと、中山と東京のバランスを取ること、引き続き東京となると馬場の損傷が激しくなることなど、全体を考え合わせた上での結論」と経緯を説明した。

 開催にあたっては25%の節電が目標。現在行われている2回東京競馬では照明や空調温度の調整、エスカレーターの一部停止、ターフビジョンの一部消灯などで目標を十分に達成できているが、中山の場合は「それだけでは十分ではない」(同理事)ため、検量室などの業務エリアを除いて、クリスタル棟を全面閉鎖する。同理事は「指定席は減るが、中山の場合は通常でもかなり余裕のある状態。クリスタル棟がなくても、お客さまには十分に楽しんでいただける」と話した。

 福島競馬場に関しては4月末から具体的な調査に入ったものの、スタンドの土台以外の部分やシステム面でかなりのダメージを受けており、秋の開催も難しそうな状況。なお、代替される3回中山競馬の番組は、夏競馬全体の調整を図った上で今週末に発表される。

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