【有馬記念】ダイワファルコン絶好!弾む脚さばき、勢いは最高潮
2012年12月20日 06:00 【G1ドキュメント=19日】ダイワファルコンはWコースで単走。弾むような脚さばきで突き進んだ。6F80秒9~1F12秒9。「5F65秒台(65秒4)で時計も予定通り。単走でこれだけ出れば言うことない。絶好調。この状態をレースまで維持できれば」。上原師の笑顔に、小田には5年前の記憶が戻っていた。
07年有馬記念。ラストランを迎えたダイワメジャーは、同じ飯田助手を背に5F62秒3(Wコース)で究極の最終追い。「第2のメジャーをつくって恩返ししたい。その時はメジャー同様、応援よろしくお願いします」。報道陣を前に深く一礼した師の姿が焼き付いている。時は巡り、メジャーを叔父に持つファルコンが同舞台に進んできた。
同じ上原厩舎に在籍した母ダイワルージュ、叔父メジャー、ファルコン。3頭の背中を知る飯田助手は「地をはうようなメジャーと違って、ファルコンは軽い走り。“らしい”動きだったと思う。この血統には10年以上、お世話になってきたので」。グランプリ出走に感激しつつ、体調面にも太鼓判だ。
ルージュがいたから、弟メジャーがいて、息子ファルコンがいる。上原厩舎の宝物。福島記念快勝で勢いも最高潮だ。「中山は得意だし、掛かる馬ではないので距離も大丈夫。有馬記念は馬主さん、牧場関係者、厩舎スタッフにとって夢の舞台。勝つつもりで頑張ります」。メジャー感動の引退式から5年。上原師の熱い思いが“スカーレット一族”ファン、小田の心を動かしていた。