【有馬記念】ダイワファルコン上原師 思い切って“先行闘志”
2012年12月21日 06:00 ターフライター・平松さとし氏がレースのキーマンに迫る「The Keyman」は、有馬記念にダイワファルコンで挑む上原師を直撃した。
――ダイワファルコンの前走(福島記念1着)ですが、レース前の雰囲気はいかがでしたか?
上原師 この馬はレース前にチャカついていると力を発揮できないんだけど、前走時はパドックも落ち着きがあって、いい感じでした。
――レースでは積極的に先行。上原師からの指示だったと聞きました。
具合も良かったので、ゴチャついて力を出せないで終わるのだけは避けたかった。だから、逃げる馬がいなければ逃げても良いと指示しました。
――結局、逃げはしなかったが、先行策から早めに先頭に。
上手に乗って状態の良さを生かす競馬をしてくれたと思います。
――前々走(天皇賞10着)も積極策で見せ場があった。
直線が長い分、最後に粘り切れなかったけど、着差的には大きく負けたわけではありません。この馬なりに踏ん張ってくれていました。
――以前より前で競馬ができるようになったのが大きな成長点かと?
若い頃はイライラする分、ゲートの中でもソワソワして出遅れることがありました。そのあたりを解消してきたのが大きいかと思います。
――時期的にも秋から春にかけて良績が集中しています。
その点も精神的に大きく影響しているのだと思います。涼しい時期の方が落ち着いているということでしょう。
――前日が雨予報。
道悪は得意な方だと思います。渋ってくれる分には歓迎です。
――最終追い切りは?
この秋はずっと元気でいます。体も息もできているので、気分よく走らせることに重点を置きました。良い追い切りができたと思います。
――もともと厩舎ゆかりの血統。
お母さんはうちの厩舎で重賞を勝った馬。その弟のダイワメジャーもG1をいくつも勝ってくれた馬。こういった血統で有馬記念に挑めるのは感慨深いものがあります。
――うまく先行できれば大駆けもありそう。
逃げる必要はないけど、思い切って先行して競馬をしてもらうつもりです。流れ次第で、という期待を持っています。