田中淳司師“北の国から海外制覇を”

2013年12月20日 05:30

 【地方競馬です!!】北の大地に“いい男”の情報あり。昨年、北海道で育成牧場を開いた吉田稔元騎手に佐賀県出身、名古屋所属なのになぜ北海道でと問うと「淳司先生がいたから」と答えが返ってきた。南関に期間限定で来る服部茂史騎手も言う「淳司先生は凄い」と。名手がそろってほれ込むのがホッカイドウ競馬の田中淳司調教師(41)だ。

 調教師だった父のもとで厩務員を経て07年に開業。「古馬が他地区へ出て行くのは冬期休みや賞金の関係で仕方ない。でも道営の2歳は強い、と言われる中で、そこで一番になりたいと思ってやってきた」。その言葉通り、13年は2歳馬が全国で快進撃を続けた。栄冠賞(ノットオーソリティ)、グランダム・ジャパン2歳部門優勝(カクシアジ)、ローレル賞(クライリング)。極め付きはハッピースプリントが北海道2歳優駿、全日本2歳優駿を連勝。JRA勢を撃破して2歳王座に就いた。

 ハッピーは昨年完成した門別競馬場の坂路で鍛えた。馬産地や牧場と連携して新しい情報を取り入れ、馬を育てていく。「何でも否定せず、頭を柔らかくしておこうと思っている。そして目標は地方から海外の大舞台へ、出るだけでなく勝ちたい」。フットワークの軽さと志の高さが人を引きつけてやまない。ハッピーがドバイ出走となれば目標はいよいよ現実に。06年コスモバルクがシンガポール・エアラインINCを勝って以来の海外重賞制覇を狙う。 (秋田 麻由子)

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2013年12月20日のニュース