【小林の馬券道】28日中山11R　立ち回りうまいジェットマグナム内枠生かす

　有馬記念13着ディープボンドがこのレースを最後に現役を引退、今後は京都競馬場で誘導馬になる。ずっと追い切りにまたがってきた調整役の谷口助手は「この馬と接して仕事に対する考え方が変わり始めた部分もあって、勝つことが全てじゃないと教わった気もします。こんなに多くの人に愛される競走馬に携われて光栄でした」と思いを語ってくれた。また、京都で見られる日を楽しみに待とう。

　さあ、今年最後の中央競馬。ホープフルSはジェットマグナムで穴狙い。攻めの動きが目を引き、新馬戦で本命を打った。福島芝2000メートルをスマートに快勝した。小回りへの適性は十分。前走の芙蓉Sでオープン勝ち。ここまで3走全て2番枠で、今回も内の3番枠を引けた。前走と同じ舞台。好位の内々でうまく立ち回って、しぶとく抜け出す。中山11Rは（3）から。

【ホープフルS】幻の名馬ヘンリーバローズ産駒　今回と同舞台の芙蓉Ｓを完勝

　さあ、今年最後の中央Ｇ１ホープフルＳ。２年前に大波乱だったが、今年はどうだろう？本命は（３）ジェットマグナム。コスモス賞（７着）は心房細動でノーカウント。新馬戦はメンバーレベルも低くない中、見事な差し切り。３着馬は離れていた。今回と同舞台の芙蓉Ｓを完勝。コースを経験しているのは大きい。折り合いは付くし、脚質的に展開にも恵まれそう。幻の名馬ヘンリーバローズ産駒。未勝利Ｖ後に引退したが、順調ならクラシック候補だった馬。丹内騎手にコンビ３戦目で特大馬券を期待。

　対抗は（６）クロワデュノール。新馬戦が優秀。東スポ杯２歳Ｓも出来がイマイチの中での完勝で、来年のクラシックの主役になる可能性も高い。人気だが、右回りもこなせそうで不安材料はほとんどない。３番手に（１６）ジュタ。１勝馬は相性の悪いレースだが、素質はここでも上位。有馬記念で２年連続２着、今年の有馬記念前日のグレイトフルＳも２着だった１６番。意外と悪い枠番ではない。

　次に（１）ジョバンニ。唯一負けているエリキングは、ここ出走ならクロワデュノールと人気を分け合っただろう。骨折した同馬のためにも好走したい。他では、キタサンブラック産駒の（１５）ピコチャンブラック、（７）ヤマニンブークリエも侮れない。未勝利勝ちも好メンバーと走ってきた（１３）ジュンアサヒソラ。阪神ＪＦ勝ちのアルマヴェローチェに勝っている（１２）マジックサンズ。良血（１７）アマキヒ。穴で（２）ショウナンマクベス、（１０）アスクシュタイン、（１４）リアライズオーラム。（１８）マスカレードボールは今後活躍するだろうが、ここでは切る。

　馬券は３連単フォーメーション（３）（６）（１６）―（３）（６）（１６）―（１）（２）（３）（６）（７）（１０）（１２）（１３）（１４）（１５）（１６）（１７）、（３）（６）（１６）―（１）（２）（７）（１０）（１２）（１３）（１４）（１５）（１７）―（３）（６）（１６）を各５００円の計５万７０００円勝負！よろしくちゃーん！

　◇じゃい　１９７２年（昭４７）３月２０日生まれ、神奈川県出身の５２歳。お笑いトリオ「インスタントジョンソン」のボケ役。ネタ作りも担当。２２年８月２１日のＷＩＮ５で９３７０万６７１０円の超高額配当を的中させた最強ギャンブラー芸人。「勝てる馬券の買い方」（出版社・ガイドワークス）など著書も多数。

超良血馬デルアヴァー狙う

【ホープフルS】クロワデュノール頂点に最も近い

【ホープフルS】持続力と操作性◎　的中締めへ“タネ明かし”

【ホープフルS】前走同舞台の穴馬で一足早いお年玉

リード守り抜くピコチャンブラック

超一流と並ぶクロワデュノール

消耗戦ならマジックサンズ

クロワデュノールで大勝負

完成度の高さでジョバンニ

ピコチャンブラック逆転は可能

佐々木が導くマジックサンズ

ピコチャンブラック逆転あるぞ！

逃げ粘るアスクシュタイン

勝負強いマジックサンズ

末脚光るデルアヴァー

【マジ買う！】今期最終戦、首位高木はホープフルS本命にV託した!!

　スポニチ競馬Webで狙いの一頭を紹介し、単勝回収率で競う企画「マジ買う！」。泣いても笑っても28日が最終戦。首位高木を筆頭に、田村、万哲、田井、後藤、小林と単勝回収率100％オーバーがズラリと6人が並んだ。

　第5回以来となる2度目の優勝へ逃げ切りたい高木は今年最後のG1ホープフルSで勝負。ピコチャンブラックに本命を打ち「高速決着への耐性があり、機動力を生かせる中山も絶好」と太鼓判を推した。逆転Vをもくろむ田村は京都10Ｒリラボニートで「外回りだと切れ負けする印象。内回りは歓迎だろう」と指摘。コースの相性が追い風だとみており、メンバー最多5度目のVへ逆転を狙う。

　各記者とも追い込み体制は万全。上位陣では万哲がホープフルS、田井が京都1R、後藤が京都11R、小林が中山9Rを勝負レースに選んだ。果たして勝利の女神は一体どの記者に微笑むのか。

【ホープフルS】信頼の末脚！上がり要するタフな馬場で突き抜ける

【ホープフルS】惚れた加速ラップ！先行力＆持続力生きる絶好舞台

【ホープフルS】クロワデュノール満点！切れ味抜群

ホープフルSの枠順が確定！

　前走東スポ杯2歳Sで重賞初制覇、勢いそのままにGⅠタイトルを狙うクロワデュノールは3枠6番に入った。5カ月ぶりの実戦となった前走は馬体重24キロ増。良化の余地を残す仕上げながら先行し、上がり最速タイ3F33秒3の脚を繰り出し先頭でゴール板を駆け抜けた。レースぶりは圧巻で、ポテンシャルは世代屈指。陣営も状態に自信を見せており、初のG1舞台でのパフォーマンスが楽しみだ。

　札幌2歳Sを制したマジックサンズは6枠12番から。その前走は重馬場の洋芝とタフな条件だったものの、力強く重賞タイトルを手にした。2着に退けたのは、後に阪神JFを制するアルマヴェローチェ。「引っ張り切りでも、これだけ時計が出る」。追い切り後のコメントからも須貝師のほれ込み具合が伝わってくる。

　アイビーS組2頭にも注目。この一戦を制した8枠18番マスカレードボールは無傷の2連勝中。決着時計は同舞台の東京スポーツ杯2歳Sを上回った。半姉にG1戦線で活躍したマスクトディーヴァがいるなど血統背景にも大物感が漂う。7枠15番ピコチャンブラックはマスカレードボールの後塵を拝する2着。ただデビュー戦で見せた7馬身差の圧勝劇は大器を予感させた。余裕のあった前走よりも好仕上がりの今回、逆襲に燃える。

　中の人は4枠7番に入ったヤマニンブークリエに注目。初戦は差し、2戦目は逃げとここまで自在性ある競馬を披露している。この機動力に加え、手綱を握るのはJRA・G1完全制覇を狙う武豊。千両役者が魅せる。

【ホープフルS】イクイノックスにまで！？田井が「成長次第ではその域まで...」と期待する若駒とは？

　スポニチの田井が23日、netkeibaTV『前走から一変！ 好調馬体チョイス』に出演。28日に中山競馬場で行われるGⅠホープフルS出走馬の中から、馬体・状態が大きく変わってきた好走期待馬について解説した。翌年のクラシックで活躍する馬が好走する傾向から「馬体のスケール感」を重要視。加えて暮れの中山開催、多頭数の競馬を念頭に「機動力とパワー」にも重点を置いた。田井は複数頭の名前を挙げつつ、キタサンブラック産駒ピコチャンブラックを一頭目にピックアップした。

　「スケール感の大きさを訴えかけてくる」と同馬が持つ「美しく端正な馬体」を称賛し解説を開始した田井。「前後駆の橋渡し役」「鞍上との接地点」とサラブレッドにおける“背中”の重要性を改めて強調すると、同馬の「流麗なトップラインは特筆すべき」とした。加えて、背中は「ダメージが蓄積しやすく、レースや強度の高い調教を重ねると美しさが損なわれていく」と指摘。ただ、「楽な競馬もしておらず、調教が緩いわけでもないのに、ダメージが残っておらず、体幹がよっぽど強いのでしょう」と同馬のポテンシャルには舌を巻いた。

　同馬の「胴長、脚長のシルエット」は競走馬の理想型と語ると、まだまだ成長の余地を残していることは指摘しつつも、これは「同産駒のイクイノックスも若駒時代は同様」と稀代の名馬を引き合いに出して紹介。「成長次第ではその域にまで近づけるのではないかと思えるほどに美しい」と最高の誉め言葉で期待度を表現した。田井の最終的な印はスポニチ競馬Webで金曜日18時30分ごろに先行公開される。

クロワデュノール父キタサンブラックの特異な芝二千属性

　3頭出しのモーリス産駒から優勝馬アドマイヤズームが出た朝日杯FSは、モーリス以外に複数の産駒を出走させた種牡馬がいなかったのだが、ホープフルSは現時点でキタサンブラックとドゥラメンテが3頭出し。種牡馬単位の切り口では“2強対決”ということになる。

　キタサンブラック産駒では東京スポーツ杯2歳S勝ちのクロワデュノール、ドゥラメンテ産駒ではアイビーS勝ちのマスカレードボールがともに2戦2勝のエース格。タイトルの格では前者だが、同じ東京芝1800メートルの持ち時計では後者にアドバンテージがある。“大将戦”の行方を左右するのはおそらく、互いに初体験となる中山芝2000メートルへの適応力。そこで重要な意味を持つのが種牡馬キタサンブラックの特異な2000メートル属性だ。

　種牡馬キタサンブラックの評価を決定づけた初年度産駒の大傑作イクイノックスは、23年秋の天皇賞で芝2000メートル1分55秒2のJRAレコード、というより実質的なワールドレコードを樹立した。中山芝2000メートルのコースレコードは、今年の紫苑Sでキタサンブラック産駒クリスマスパレードが記録した1分56秒6。小倉芝2000メートル1分56秒8のレコードホルダー、ガイアフォースもキタサンブラック産駒である。産駒デビュー4年目にして全国3場の芝2000メートルレコードを塗り替えてしまったのだから驚きで、種牡馬キタサンブラックが伝えるトップスピードの持続力は、芝2000メートル＋極限のタイムトライアルで真価を発揮する隠しコマンド的な異能であることがわかる。

　クロワデュノールの母ライジングクロスは、芝約14Fの英G2パークヒルS勝ち馬にして英オークス2着馬。この母は芝10Fのリステッド競走、ルーペSにも優勝しており、2000メートルが距離不足ということもない。イクイノックスがスルーした2歳G1タイトルを手に入れれば、クロワデュノールには“再来”の上を行く可能性も見えてくる。ホープフルな2歳王者の誕生を期待したい。（サラブレッド血統センター）