【日本ダービー】占い師競馬会に潜入!!「占い×競馬」未知なる世界の扉を開けてみた

2024年5月13日 11:30

占いサロン「チャンス」で競馬をテーマに話し合った(手前右から時計回りで)あらいちゅーさん、かーりーさん、望月哲史編集長、萩原八雲さん

 競馬で腕試しをする占い師軍団がいる――。「占い師競馬会」なる存在を聞きつけたスポニチ競馬Web取材班が秘密の会合に潜入。その様子を短期連載形式でレポートし、第3回からは日本ダービーを本当に占ってもらった模様を詳報する。ミステリー雑誌「ムー」の公式サイト「webムー」の協力を得た企画で、コラム名は「超常占馬眼」。占い師軍団の相馬眼ならぬ「占馬眼」はいかに!?

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 東京・高円寺の雑居ビル2階に「チャンス」と名付けられた小さな占いサロンがある。今月上旬、秘密の会合が開かられると聞き、同店へ向かった。興奮を胸に、薄暗い階段を一歩一歩上がっていく。期待と不安で心臓の鼓動が速くなる。

 未知なる世界への扉が開いた。ホワイトボードには馬券が貼られ、ポータブル機器からは競馬のレース映像が流れている。卓を囲んでいたのは、異彩を放つ3人の占い師と1人の立会人。さあ占いと競馬という2つの〝異世界〟が交わる神秘の座談会の幕開けだ。

 サロンのオーナーであり、地方競馬の馬主でもあるあらいちゅーさんは、「占い師競馬会」の主宰者で、主な占術は「ダウジング」。彼はペンダントのような振り子(ペンデュラム)の揺れや動きで鑑定し、世界中の競馬場を巡って予想に生かしてきた。「例えば、マレーシアの競馬場で現地の新聞を読んでも何が書いてあるのか理解できないんですが、ダウジングで絞るから言葉が分からなくても関係ないんですよ」と断言する。

 紅一点のかーりーさんは、曾祖父の代から続く北海道の名門牧場出身。さぞかし馬への愛情は深いと思いきや「何なら馬アレルギーですから。牧場に行くとパンパンに目が腫れちゃう」と笑い飛ばす。中国古来の梅花心易やダウジングを駆使した人生相談が得意だという。

 一方、3月に人生で初めて馬券を購入した萩原八雲さんは、西洋占星術、タロット、宿曜経占星術、風水、アストロダイスなど多岐に渡る占術を使いこなす。プロとして26年、アマチュアも含めれば30年のキャリアを持つ彼は、占いの世界で名を馳せている。

 立会人は「webムー」の望月哲史編集長である。ムーは3月、「果たして占いで競馬を当てることができるのか」というテーマで川崎競馬場で占い企画を実施し、16人の占い師がその占術の精度を競った(詳細は文末のリンクから)。

 サロンに集った3人の占い師は当時の結果を振り返っていた。萩原さんは星と月の巡りで占う宿曜経占星術を用いて出走馬と騎手の相性を調べ、27つの星のグループ「27宿」の中から、当日の昴宿と相性の良い人馬を選んだ。そして、同じくらい勝ちそうなペアがいたら、タロットとアストロダイスで絞り込むなどして馬券を購入した。「自分にとっても昴宿はいい宿でツキが来るのは分かっていました。さらに主催した方が望月編集長。望月はフルムーンという意味ですよ。朝にあいさつした時から〝これは勝った〟と思いましたね」。後半は時間に追われタロットカードなど比較的短く鑑定できる「卜(ぼく)術」に切り替えたものの、単勝か3連複で各レース平均300円ほどで勝負。どれだけ掛け金を増やしたかを示す回収率を争い、一般的な目安が75%とされる中、驚異の136.8%で見事優勝した。

 あらいちゅーさんは4勝、回収率86.8%。ボーダーラインの75%をクリアして「占い師競馬会」主宰者の面目を保った。「私の場合は単勝1点、馬連1点が基本。ダウジングの反応が強く出て〝これはいける〟っていう勝負レースは馬連1点にプラスして、単勝を少し厚めに買っていきました」と振り返った。

 かーりーさんは2勝、同55.1%で16人中8位とまずまずの結果。10年の競馬歴を生かして軸馬を予想した上で、2、3着をダウジングで絞り込んだ3連単6~10点で勝負するハイブリッド方式を採用。「朝起きた時にこの日は外れる日だっていうのが分かっていたので、それなりに楽しんでやっていました。ただ、ダウジングを続けてやることのエネルギーを考えてなかったので、正直4レース目ぐらいでバテちゃって…」と苦笑い。なんと景気づけに1杯飲んだところ、そこから2連勝して周囲を驚かせた。

 刺激に満ちた不思議な〝旅〟はまだ続く。占いと競馬という2つの異なる領域がどのようにして互いに影響を与え合っているのか。占い師にとってはリスクの方が大きくないのか。第2回はそんな謎に迫る。

◇あらいちゅー 高円寺の占いサロン「チャンス」を経営。占い師のほか、不動産業も営む。地方競馬の馬主で、競馬専用の道具を使いダウンジングを駆使して世界中の競馬場を転戦。好きな馬はトウカイテイオー。

◇萩原八雲 プロ26年目の鑑定士。鑑定実績6万人。大阪で占い店を経営後、新型コロナ禍を機に上京。現在は月2回、「チャンス」で対面鑑定を実施。東京・神保町の占いサロン「アルケミア」や「電話占い・絆~kizuna~」でも相談を受けている。競馬の知識は、中学生時代に軽く遊んだ「ダービースタリオン」程度。でもデータが壊れてすぐ辞めた。

◇かーりー 本職はIT企業のエンジニア。梅花心易や人相術をベースにした人生相談が得意。曾祖父の代から続く北海道の牧場の生まれ。競馬歴10年。好きな馬はシルヴァーソニック。

◇望月哲史 webムー編集長。競馬は人生で全く通ってこなかった初心者。3月の占い師競馬会の詳細はwebムーに公開しているほか、発売中の「月刊ムー」6月号に掲載されている。

【3月の占い師競馬会 驚愕の全容は…】
▼馬や騎手を呪わないこと! 「占い師競馬会」で16名の占術家が腕試し&運試し(前振り編)
https://web-mu.jp/column/39955/
▼占いで競馬を当てる、楽しむ! 易で、ダウジングで、タロットで…川崎競馬場のレースを読み切った占い師競馬会レポート(結果編)
https://web-mu.jp/column/39973/

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