波乱の予感が漂うサマーグランプリを目前に控えた21日。強い雨が降る中、私はまたしてもあの神秘の世界へと足を踏み入れた。そう、東京・高円寺の占いサロン「チャンス」。ここで占い師たちが自らの腕を磨くために再び集っていた。参加したのは、地方競馬の馬主で占い師競馬会を主宰するあらいちゅーさん、3月に川崎競馬場で行われた占い腕試し企画「ムーpresents占い師競馬会」で回収率1位（136.8％）だった萩原八雲さん、順震さん（回収率90％）、叶ここさん（同115.5％）の4人だ。

　今回は、4人がじっくりと、それぞれの占術で13頭の出走馬を鑑定して、3頭をピックアップする方式を採用。ここでは順震さんの鑑定結果を伝える。

×××

　無骨な風貌の順震さんは目の前で細長い筮竹（ぜいちく）の束を広げた。勢いよくジャッ！という音が室内に広がる。占術は周易の三変筮（さんぺんぜい）という方法。1頭ずつ黙々と鑑定していくたびに、神経を研ぎ澄ませるように「フゥー」と深い息を吐く。

　寡黙だった順震さんが口を開く。「今回は断トツがないんですよ。混戦が予想される気がします」。

　その中で良い結果が出たのは（2）ジャスティンパレス、（5）ディープボンド、（12）ブローザホーン。

　競馬は初心者で3月の川崎競馬場で競馬デビューしたばかり。その後、腕試しにオートレース場に向かったところ5レースで軍資金は3倍に増えたという。競馬を占うのも今回が3回目で「私は騎手や競馬の情報については分かりません。馬番号を見ているだけですから」。

　鑑定結果を続けよう。「（2）ジャスティンパレスは地沢臨（ちたくりん）が出ました。上昇するという意味で非常に良いですね。（5）ディープボンドは巽為風（そんいふう）が出たので風のように駆けることに期待します。（12）ブローザホーンは天水訟（てんすいしょう）が出ているので逃げるという意味があります」。

　これには、耳を傾けていたあらいちゅーさんも「ブローザホーンは後ろから行くタイプなんですけど、もしかしたら作戦を変えてくるかもしれませんね」と興味津々。占いの力が試される。（スポニチ競馬Web取材班・ヤスケン）

　◇あらいちゅー　高円寺の占いサロン「チャンス」を経営。占い師のほか、不動産業も営む。地方競馬の馬主で、競馬専用の道具を使いダウンジングを駆使して世界中の競馬場を転戦。好きな馬はトウカイテイオー。

　◇萩原八雲　プロ２６年目の鑑定士。鑑定実績６万人。大阪で占い店を経営後、新型コロナ禍を機に上京。現在は月２回、「チャンス」で対面鑑定を実施。東京・神保町の占いサロン「アルケミア」や「電話占い・絆～kizuna～」でも相談を受けている。競馬の知識は、中学生時代に軽く遊んだ「ダービースタリオン」。でもデータが壊れてすぐ辞めた。

　◇順震　「Yahoo占い」で年間売り上げNo. 1になった実績を持つ開運アドバイザー。占い歴24年、鑑定延べ人数5万4000人以上。出演している占い館は原宿タリム、草加運泉館。３月に占い師競馬会で川崎競馬場を訪れて初めて馬券を購入。今月６日にあらいちゅーさんと大井競馬場で〝占馬眼〟を磨いた。

　◇叶ここ　スペイン人魔術師の祖父、フィリピン人祈祷師の祖母を持つ、魔女占い師。自然の力を生かすナチュラルマジックを得意とし、人生を豊かに生きるための方法の１つとして魔法の世界を伝えている。浦和競馬で１年間、勝負運を占う特別企画を監修し今月卒業。好きな馬はゴールドシップ。

　◇ム－　１９７９年創刊の月刊誌で唯一無二のミステリーマガジン。発行元はワン・パブリッシング。占い師競馬会は、ム－の公式サイトｗｅｂム－が３月に実施した企画で一躍知られる存在になった。

【３月の占い師競馬会　驚愕の全容は…】
▼馬や騎手を呪わないこと！ 「占い師競馬会」で16名の占術家が腕試し＆運試し（前振り編）
https://web-mu.jp/column/39955/
▼占いで競馬を当てる、楽しむ！ 易で、ダウジングで、タロットで…川崎競馬場のレースを読み切った占い師競馬会レポート（結果編）
https://web-mu.jp/column/39973/