菜七子へ帝王の金言 的場と川崎で対決「緊張しなくていい」

2019年2月1日 05:30

騎乗前パドックで整列する菜七子(右から2人目)と的場(左から2人目)

 G1騎乗決定後の初のレース。スタートで立ち遅れながらも、4コーナー手前で必死にポジションを押し上げた菜七子だったが、直線でもうひと伸びを欠いて7着に終わった。

 「スタートに課題がある(馬な)ので。道中はいい感じだなと思っていたんですけど…」

 悔しそうに振り返った菜七子。しかし、次の瞬間に少し表情が緩んだ。

 「今日はG1の事を話す機会はなかったのですが、いつも気に掛けてくださるので凄くうれしい。的場さんのアドバイス通りに頑張りたい」

 この日のレースで、菜七子と同じ4枠から飛び出したのが“日本競馬界のレジェンド”的場だった。これまでも2人は不思議な縁で結ばれてきた。菜七子のデビューとなった16年3月3日(川崎)に同じレースで騎乗。アスキーコードで待望の初勝利を挙げた同3月24日の浦和3Rでは、ゴール後に2着馬ミカドウェザリアに騎乗していた的場と馬上でハイタッチを交わした。以降も、的場は41歳年下で“孫”のような菜七子に目を掛けてきた。

 それだけに、菜七子のG1騎乗は我が事のようにうれしいニュース。「いいんじゃないの〜。うまく乗ればチャンスありますよ。G1初騎乗といっても特に緊張しなくていいんだよ、普段通りで」。フェブラリーSで騎乗するコパノキッキングは9戦7勝で重賞連覇中の実力馬。菜七子人気との相乗効果で上位人気に推されるのは必至だが、「競馬は何が起こるか分からないし、どんな騎手でも強い馬でも毎回毎回、最高にうまくいくわけじゃない。結果は分からないが、今回のG1騎乗でまたひとつ自信がつくんじゃないかな」と平常心で臨めるよう愛情たっぷりに語った。

 さらに、自身がデビュー5年目の77年10月17日アラブ王冠賞(大井)で重賞初制覇したことで、「これで“やっていける”という感触をつかんだね。実際に勝ち鞍もグーンと伸びていった。これから先に向けても、菜七子ちゃんにとって今回の騎乗はいい経験になる。レースで速い馬に乗ること自体、いい勉強になると思う」とうなずいた。

 この日の川崎競馬場のパドックでは、菜七子に向かって「G1頑張ってね!」との声も飛んだ。歴史的挑戦を前に、日に日に周囲の熱と期待は高まっている。

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2019年2月1日のニュース