【宝塚記念1週前追い】横山ノリノリ!エタリオウでテン乗りV再現
2019年6月14日 05:30 上半期の総決算「第60回宝塚記念」(23日、阪神)の1週前追いが13日、行われた。ベテラン横山典弘(51)と初コンビを組む“最強の1勝馬”エタリオウが人馬一体の動き。盟友メジロライアンにG1初タイトルをプレゼントした思い出の宝塚記念(91年)で再び悲願成就に挑む。
悲願成就に向けての初コンタクトは想像以上に収穫が大きかった。「エタリオウはいい馬でしたよ。乗りやすくて最後の反応も良かった。乗っていて楽しかった」。目を細めて、横山典が語った。厩舎関係者も報道陣も笑顔になったことは言うまでもない。
角馬場で30分間、体をほぐした後、いよいよ新コンビの横山典がまたがった。落ち着いた雰囲気でCWコースへ。僚馬アドマイヤデジタル(4歳1勝クラス)を2、3馬身追いかける。鞍上との呼吸はピタリ。直線で内に入る。瞬時に抜き去った。1馬身ほど前へ。もうOK。最後は余裕残しのまま首差先着。7F99秒2~1F11秒7をマークした。
名手の笑顔は続いた。「天気がいいし、僕も乗っていて気持ち良かったね。(この馬なら)雨でもニコニコしちゃうかな」。友道師が人馬を出迎える。横山典に触発されるように指揮官も最高の笑みを浮かべた。「(本来は)調教は走らない馬なんだけど…。見た感じ、凄く反応が良かったね。感触をつかんでもらおうと思っていたし、1週前ということでしっかり負荷をかけた。競馬はジョッキーに任せますよ」。あとは51歳のベテランに託すのみだ。
1勝、2着7回の成績が示す通り、勝ち切れない。前走の天皇賞・春も最後方から追い上げたが4着に敗れた。ワンパンチを埋める切り札として指名されたのが東の名手だ。横山典は5年前の宝塚記念で同じステイゴールド産駒のゴールドシップを初騎乗Vに導いた。「(エタリオウは)ゴールドシップではなかったね(笑い)。あんな(難しい)馬はいないし乗りづらいとも聞いていなかったからね。十分走るのは分かった。来週が楽しみ」。切り札は絶好の手応えをつかんだ。どんな手を繰り出すのか、興味は尽きない。