【高松宮記念】ガウディー 1位入線も降着4着…制御し切れず和田「すみません」
2020年3月30日 05:30 検量室前。1位入線したクリノガウディーのみが丸田助手に引かれ、審議の結果を待っていた。「結構妨害していたからね」。多少の覚悟はありながらも気が気でない様子だ。午後3時58分、4着降着と決まる。同助手は無念そうに馬とともに厩舎地区へと引き揚げた。
和田がうつむきながら出てきた。「左に行くのが課題だった。僕の頼りなさで迷惑を掛けてしまった。すみません」。左にモタれる癖は分かっていた。問題の地点の前から懸命に手綱で右へと促した。それでも制御し切れなかった。
15番人気の伏兵。無観客ではあったが、ファンをアッと言わせる寸前だった。3番手追走から直線、外からはじけるように伸びた。差し切れる勢い。あと100メートル。そこで内にヨレた。ダイアトニックの進路にかぶりながらぶつかり、あり余る勢いは内で逃げ粘るモズスーパーフレアにも波及した。初コンビの和田は懸命に右へと立て直し、モズスーパーフレアを鼻差かわして1位入線を果たしたが幻のゴール。和田は4月11日から19日まで9日間(開催日4日間)の騎乗停止となった。
「スタートが良かったし前も速くなかった。ただ、(内にいた)馬のいる方向に行ってしまった。最後に左にモタれるのは懸念していたが…」。18年朝日杯FSが9番人気で2着。またもビッグタイトルはその手からこぼれ落ちたが、G1で通用することは証明した。次こそはスッキリ勝ち取ってみせる。